フランス式恋愛論 Vol.5

「婚活」なんて言葉が私を苦しめる。婚活&食事会という、日本独特の文化に踊らされる女

東京の恋愛観は、窮屈だ。

“適齢期”になると恋愛から結婚へシフトチェンジし、まるで義務かのように婚活に励む女性たち。

そんな、型にはまった生き方を望む女性たちに、フランス留学経験がある杉山小雪(33歳)と日仏ハーフの夫・トム(26歳)は、強い違和感を覚えていた。

恋愛も結婚も、もっと多様性があって良いはずだ―。

画一的な恋愛観に縛られている東京の女性たちへ、恋愛先進国・フランスの価値観をお届けしよう。

これまでは、結婚に縛られない考え方や、女性の年齢に対する価値観本能で恋愛を楽しむ自立したフランス女性の実態やフランスの結婚式スタイルを紹介した。さて、今回は?


<今週のお悩み女子>

氏名:薫
年齢:30歳
職業:PR会社勤務
住居:芝公園
ステータス:独身


薫は息を切らし、小走りで表参道の街を急いでいた。

フランス留学時代の同窓会に向かっているが、夕方から婚活パーティーに参加していたため1時間遅れての到着になりそうなのだ。

『バルバッコア・グリル 青山店』に着くと、懐かしい顔ぶれがずらりと勢揃いしている。ここは、ブラジルの名物「シュラスコ」が食べられる、大人数での食事にもぴったりの店だ。

「遅くなってごめんね!みんな久しぶり」

薫は呼吸を整え、みんなに笑顔で挨拶をかわす。語学学校でクラスメイトだった小雪と、その夫・トムの姿を発見し、二人の隣に腰を下ろした。

留学から数年経過した今でも、年に1度集まるのが恒例行事。

最近では家族連れでの参加も少しずつ増え始め、気がつくと今年は、独身で参加しているのは薫だけになっていた。

「薫、なんか疲れてるけど大丈夫…?」

小雪に心配そうに顔を覗かれ、ぎくりとして思わず目をそらした。それもそのはず、週の半ばから連日で食事会の予定をこなし、今日も婚活パーティーに参加してからの、この同窓会だ。

「なんか忙しそうだね。今日も仕事だったの?」

遅刻の理由を尋ねられ、薫は一瞬黙り込んだものの、思いきって本当のことを話すことにした。

「実は、今日は婚活パーティーだったの。私、絶賛婚活中なんだ」

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