東洋経済・東京鉄道事情 Vol.58

これは乗りたい!日本初となる全席完全個室の夜行バスが熱い!

このクラスの座席だと、フットレストとレッグレストの両方を備えていることは珍しくない。しかし、大抵は連結しておらず、両者の位置関係を適切にするのが意外に難しかったりする。なかには、フットレストが近すぎて足を曲げざるを得なかったり、逆に遠すぎて届かなかったりと、姿勢を崩す原因になることもある。

その点、「ReBorn」の座面はシート全長187センチメートルと背の高い人に対応したものでありながら、小柄な女性でもフィットする。これは驚くべき構造で、よくぞ開発したものだと感心した。さらに、フットレストの位置が高いため、その下に靴置き場もできた。従来、レッグレストを上げたその下の空間に靴を置くなど、靴の扱いがやや面倒だったのが、靴置き場の登場でその点も解消されている。

2列シート車より広い座席

初代シェル型シート「COCOON」は約6年前に登場したが、独立した2列の座席を進行方向に対してやや斜めに配置することで、前席で支障しがちな足の置き場を確保した。しかし、斜めに配置したことで通路に近い部分では足元が狭くなってしまい、背の高い人だと足元の狭さがどうしても気になっていた。この問題への解が「ReBorn」の3列席であり、シェル型シートでありながら前席下部を活用するというアイデアだった。

そのために、独立2列席の「COCOON」は19席でありながら、3列席の「ReBorn」は18席と1席少なくなっている。ここからも、「ReBorn」の3列席は座席数を確保するためのものではなく、2列席よりも快適な空間を提供するためのものということが理解できるだろう。

窓側だけでなく、通路側座席にも用意されている荷物棚(筆者撮影)

実際、シート幅は座面で「COCOON」が47cmなのに対して、「ReBorn」は59cm。リクライニング角度は、「COCOON」140度に対して「ReBorn」156度と、いずれのスペックでも独立2列席からあえて3列席にしたメリットがでている。

なお、荷物棚も通路側の席用に独立したものを備え付け、座席と同じく3列ある。

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