東京グラマラススカイ Vol.8

選ばれし者のみ味わえる、グラマラスな世界。格差社会の縮図・東京で生きる意味

―社会からの目を気にして、自分の欲望を隠して生きる大人たちへー

子供の頃、思い描いていた夢は何だったのだろうか。

大人の階段を登るたびに見失う夢のカケラ。

代わりに手にいれるのは、周囲の視線を気にして何となく合わせる術。

今のままで本当に良いのだろうか?東京という大都会に住んでいながら、“欲はない”と言うほどカッコ悪いことはない。

アキに触発され自分の欲求に正直になっていく翔太。しかし友人の圭介は、翔太の住むタワマンや、高級車に嫉妬し始める。そんな圭介に嫌気がさし、翔太に連絡をしたアキは...?


選ばれた人しか浴びることのできない熱い眼差し


遂に、この日がやって来た。

最初に翔太と出会った時“冴えない普通の人”くらいしか印象がなかったのに、センスも生活レベルも格段に向上している翔太が気になって仕方なかった。

そんな翔太と、今日は初めてのデートだった。いつも変な英語男・圭介やカマトト女・優子がいたが、もはや二人に遠慮している暇はない。自分が付き合いたいと思う男性に対して、誰かに進んで差し出すようなお人好しさはもういらない。

プラチナ通り沿いで翔太を待っていると、真っ赤なランボルギーニがけたたましい音を立てて近づいてきた。皆、翔太の車を見ている。

「アキちゃん、お待たせ。待った?」

車を路肩に寄せ、わざわざ一度降りてさっと扉を開けてくれる翔太のスマートな立ち振る舞い。そして街ゆく人の視線を一斉に集めて走る煌びやかな車の助手席に座っているこの優越感。

人々は、“どんな人が乗っているんだ”と興味と羨望の眼差しで車内を見ようとしてくる。運転している翔太は勿論のこと、助手席に座るアキにも余すことなく視線は注がれる。

その熱い嫉視を浴びるのはまるで甘い媚薬のような、特別な蜜の味がして私の気分を高揚させた。

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