東京グラマラススカイ Vol.2

東京グラマラススカイ:Sランク美女に高級車。これぞ男の野望ですが何か?

ー社会からの目を気にして、自分の欲望を隠して生きる大人たちへー

子供の頃、思い描いていた夢は何だったのだろうか。

大人の階段を登るたびに見失う夢のカケラ。
代わりに手にいれるのは、周囲の視線を気にして何となく合わせる術。

今こそ、 もっと楽しく華やかに、人生を謳歌しようじゃないか。

32歳、コンサル会社経営の翔太はタワマンに住み、何となく日々を過ごしていた。そんな中、アキに出会い...


「花より高級車」は男のロマンなのに


ヴォン、ヴォンというけたたましいエンジン音と共に真っ赤なフェラーリ、F12ベルリネッタがッミッドタウンの高級レジデンスの車寄せから出てきた。

「おい、翔太、あれ見ろよ。今時あんなTHE・西麻布みたいな奴がいるんだな。何かちょっとダサくね?」

真っ赤なフェラーリの隣には、物凄い綺麗な女性が乗っていた(ように見えた。)カッコイイと言いかけたが、圭介の言葉を聞いて慌てて言葉を呑み込む。

「そう言えば圭介、俺こないだの食事会ですごい変な奴に会って。」

真っ赤なフェラーリを見て、“いいな”と思っていたなんて 、恥ずかしくて言えなかった。慌てて話題を変える。

「変な奴?見るに堪えないレベルで可愛くなかったってこと?(笑)」

「いや、顔はまぁまぁ可愛いんだけど...将来の夢とか聞いてくる子で。」

「まさかの不思議ちゃん系?今時夢とかないよなぁ(笑)」

圭介の言う通り、アキはただの不思議ちゃんなのかもしれない。

今まで、女性に自分から連絡をするのはダサいと思っていた。でもどうしても気になって、アキにLINEを送った。

ミッドタウンはすっかりクリスマスムードで、目の前を楽しそうに笑いながらカップルが通り過ぎていった。

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