2016.11.24
東京プレイリスト Vol.1We haven’t seen each other in a month when you said you needed a space
-久しぶりの再会、今さら距離がほしいなんて、一体何のつもり?-
その瞬間、私の中で何かが終わった。
もう1ヶ月も会っていなかったのに、距離って。
二人の間に、距離なら十分過ぎる程にあったよね。心も、体も。
何も言わずに荷造りを始める私に、彼は何度も話そうと言ってきたが、女の決心は誰も揺るがすことができない。
最低限の荷物をトランクに詰め込み、残りの荷物は段ボールで後日送る手はずを整える。
元々彼の家に転がり込む形で始めた同棲、荷物は驚くほど少なかった。
I’m really gonna miss you picking fight…
-繰り返したケンカの日々すら、愛おしく思い出せるかな-
家を出る前、部屋をゆっくり見渡す私。
窓の奥のアトラスタワー
二人で選んだカーテン
誕生日にあげたスピーカー
並んだ歯ブラシ。
10分前に終えた恋心。
さっきまで一緒にいた一つ一つの物すら、既に思い出に変わっている。
よしよし、いい調子。
数えきれないケンカの日々すらも、いつか懐かしく思い返せるといいな。
家を出る私の背中に向かって、彼は最後にこう告げる。
「今度こそ俺、変わるから。それまで信じて待ってほしい。」
ああ、その台詞。何度聞いたっけ。
結局あなたとの約束は、1日しか続かないんだよね。
振り向かず前に進む私。
本当に、これで、終わりなんだ。
We are never ever getting back together
-ヨリを戻すなんてあり得ない-
さて...
半ばノリで飛び出したものの、これからの人生、何も決まっていない。それどころか、今日の寝床すら決まっていなかった。
ひとまず友達にかたっぱしから連絡して、気晴らしがてら出かけよう。長らく封印していた夜の「クラブ」活動、幸い今日は金曜日だ。
向かうはもちろん、西麻布。
通い詰めたあの街が、今も変わらず私を受け入れてくれると信じて。
ポケットのスマホは、彼からの着信を絶えず知らせ続けたが、私はひたすら無視して、イヤホンを耳に歩き出す。
“We are never ever getting back together(絶対に、ヨリは戻さない)”
呪文のように唱えると、少しだけ強くなれそうな気がした。
東京プレイリスト:We Are Never Ever Getting Back Together / Taylor Swift
Next Song ※12月1日(木)配信!
振り向かない女、断ち切れない男。未練タラタラの男心に、Justin Bieberの“Love Yourself”が沁みる。
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