ヴィンテージバッグ Sandast Vol.1

ヴィンテージバッグ Sandast:「三種の神器」のブランドバッグを持つ男は、恋愛対象外!?

俺、オロビアンコなんだけど...(汗)


亜希子の話を聞き、大輔は血の気が引いた。今日のバッグは、オロビアンコ(しかもナイロン)だ。若い時から愛用してきたもので、思い出が沁みついてる。クロークに預けてあるから、今は手元にはない。帰る際に、できるだけ亜希子にバッグを見られないように気をつけないと...。冷や汗が出そうだった。

亜希子自身はロエベが好きらしく、この間買ったというロエベのアマソナの良さを熱弁している。

「ちなみに、聡さんはどこのバッグ使っているんですか?」

亜希子が聞くと、隣にいた若い玲奈がすかさず口を挟む。

「アパレル商社を経営されるくらいだから、三種の神器ではないすよね?(笑)」

「最近よく使っているのは俺もロエベだね。少し前はシャンボール・セリエだったかな。シャンボールはエルメスと同じ工場で作っているんだけど、ファクトリーブランドだからエルメスほど高くない。15万円程度かな」

すると亜希子は目を輝かせながらこう言った。

「男性でもロエベのバッグを持っている人、増えていますよね。シャンボールは知らなかった。レディースにはなさそう。自分が知らないブランドのバッグを知っている人って、それだけでちょっと萌えちゃう❤」



まさか、バッグで差を付けられているとは思いもよらなかった…。

帰り際、大輔は最後に店を出て、オロビアンコのバッグを後ろに隠した。亜希子には何とか気づかれなかっただろう。

確かに、上品で可憐な雰囲気の亜希子にはロエベのアマソナがよく似合っていた。 同じくロエベを持っている聡も余裕のある雰囲気を醸し出しているように見え、そんな二人はお似合いな気がして少しへこんだ。

へこみながら帰路に着いたタクシーの中でFacebookを開くと、見覚えのないバッグの投稿が目に入った。


「Sandast?」

聞いたことがないブランドだ。しかし、味わい深い上質そうな飴色のレザーに、グッときた。

今日あれだけ言われたので、さすがにもうオロビアンコは使えない。ましてや、亜希子とデートすることになったら、それまでにバッグを買わなくては…。

Sandastのサイトをクリックし、ECでも買える他の商品もチェックした。すると、新宿の伊勢丹メンズ館でも販売していることを知り、次の休みに行ってみようと思った。

直営のサイト以外では伊勢丹メンズ館でしか扱いがないようだ。まだ広く知られていないブランドなのかもしれない。

「自分が知らないブランドのバッグを知っている人ってそれだけで萌えちゃう❤」

そんな亜希子の発言を思い出し、にやけながらSandastのFacebookページに「いいね!」を押しておいた。



<撮影協力・提供>
モダンヴィンテージレザーバッグ
Sandast(http://sandastjapan.com/)

次週11月8日火曜日更新予定
女はバッグで見極めろ!?所有バッグ別女の傾向と対策

※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。

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