港区ラブストーリー Vol.5

港区ラブストーリー: 2010年プラチナ通りで知る彼の秘密。twitterのDMにはご注意を?

東京都港区。

東京の中心であるこのエリアには、数多くの“ロマンス”が詰まっている。ドラマみたいな出来事や、ドラマ以上の出来事が港区で過ごしていれば、降りかかってくることもある。

この“港区ラブストーリー”は、2007年に出逢った26歳の女と24歳の男の2016年までの恋模様、“あの日、あの時、港区で”の様子を描き出していく。


2007年、麻布十番で知り合った、ラジオ局勤務のさとみとテレビ局でADをしている潤。さとみに一目惚れした潤はさとみに告白するもあっさりフラれ飲み友達となっていた。

ある日、さとみは仕事のピンチを潤に助けられたのをきっかけに、二人の中は急接近し付き合うことに。麻布十番で半同棲生活を送るなど、幸せな日々を送っていたが……。


2010年:コレド室町、YUITOオープン


潤とさとみは、オープンしたばかりのコレド室町に来ていた。

1年前は「港区から出たくない」なんて馬鹿な事を言っていた潤も、さとみに誘われるまま日本橋まで来た。コレド室町で食事を終えると、隣のYUITOへ向かうことにする。

「この辺の再開発って、2014年に完成なんだって。あと4年もあるんだよ。その頃、私たちは何してるかな?」

エスカレーターに乗って、1段上に立つ潤を見上げながらさとみは問いかけた。27歳の潤と、29歳のさとみ。彼との付き合いは2年になり、さとみは結婚を意識せずにはいられなかった。

室町周辺の再開発が終わる4年後、さとみは結婚している自分を想像した。相手はもちろん潤だ。だが潤はわざとか、本当に何も思っていないのか、「4年後は年収1,000万超えてるな」と、お気楽な想像を膨らませるだけ。

さらに、「江戸時代は、日本橋が日本の中心だったんだよ」と誰だって知っている知識をドヤ顔で説明してくる。さとみは話を広げる気にもなれず、気のない返事をして会話は終わった。

中央通りを歩いていると、向かいには日本橋三越本店、三井本館、マンダリンオリエンタルホテルが並び、それぞれが圧倒的な存在感を放っている。潤はそのビルを眺めながら「なんかこの辺、スケールがでかいね」と一人ではしゃぐ。

潤が二人のこれからの事をどう思っているのかが読めず、さとみはたまに不安になる事があった。潤に結婚願望があまりないことは、さとみだって気付いている。

さとみだって結婚願望がそんなに強いわけではないが、年齢のこともあり結婚を意識することが多くなった。もし潤と別れて新たな相手を探せる自信も情熱もないと思っている。

「ゼクシィでも置いとこうかな。」

友人たちとそんな冗談を交わす事も増えた。

二人の関係は落ち着いている。だが、悪くいえばマンネリ気味である。お互い仕事が忙しく、特に潤は不規則な生活を送っているが、家が近いため会おうと思えばすぐ会える。大した不自由もなく、結婚へのきっかけがわからない。

大きな喧嘩も、大きな変化もなく日々が過ぎていく中で、さとみの結婚への思いは募っていた。だがそんなある日、さとみは潤の裏切りを知らされることになった。

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