代理店女子マリア Vol.2

代理店女子マリア:代理店はオワコンか!?仕事ができない男子、恋愛できない女子。

広告代理店にはびこる、「チャラい」「遊び人」のイメージ。

広告代理店勤務の正社員女子たちにとって、代理店への先入観はレッテル以外のなにものでもない。

一方で、東京の市場で肩身の狭い思いをしている、広告代理店勤務の正社員女子たちの実態とは。

港区の大手広告代理店で、営業として働くマリア、29歳、彼氏なし。

大事な競合プレゼン前夜、資料を再度確認してほしいというプランナーの申し出と、密かに想いを寄せる男性・ケイからの連絡の間で揺れ動く。仕事の責任感か、ケイに会いたい恋心か。

彼女が下した選択は…


仕事 or 恋、代理店女子は2者択一?


コンペ勝利の連絡が届いたのは、プレゼンから1週間が経った頃。

担当するゲーム会社のクライアントから「今回の企画に、御社の本気度を感じました」と直々にフィードバックを頂いた。嬉しくなってInstagramにも写真をアップ、チームのみんなにも早速報告し、マリアたちは手放しに喜んだ。

そう、あの夜マリアは、迷う事なく会社へ戻ったのだ。

ぎりぎりまで粘ったコンペ勝利の代償に、あれから想いを寄せるケイとは、連絡が途絶えがちだった。このままでは、本命昇格どころか、今の割り切りの関係すら危うい状況。


「なにぼーっとしてんだよ、行くぞ」

同期の柳沢に声をかけられ、急いで後を追いかける。今日はメディア部の先輩・藤森から突然相談があると言われ、呼び出されていたのだ。



メディア部の藤森は、民放テレビ局を担当する18年目の大先輩で、社内では有名な遊び人。

メディア部の仕事は、何より放送局との関係値が命。業務時間が終わると、連日「会合」という名の派手な食事会を開催し、放送局の最新情報のアップデートに余念がない。

※会合…クライアントの接待、社内の歓送迎会などその会自体が直接業務上の関係値構築につながる飲み会を指す。夜の打ち合わせは、「会合」と言えばたいていが許されるため、乱用する代理店の人間は多数。しっかりとした定義は不明。


藤森からの相談内容は、担当テレビ局が主催となって開催する、有名アーティストのライブ公演への協賛要請だった。テレビの視聴率が芳しくないため、協賛企業探しに苦戦しているのだとか。

「お前たちのクライアント、売れ行き好調だろ?CM出稿もばんばんしてるし。頼む!冠協賛くらい余裕だろ」


マリアは思わず言葉に詰まる。

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