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テキーラ堀口(仮) Vol.1

初心者でもわかるテキーラ解説。テキーラ・マエストロの堀口美奈がお届け致します。

不二子がキューピッドになってくれた、私とテキーラの出会い。日本テキーラ協会のソムリエ講座、もとい、テキーラ・マエストロ講座(ソムリエはフランス語、テキーラはメキシコ原産のお酒なので、スペイン語の『マエストロ』に今では改名されています)を受講し、どんどんテキーラの魅力にはまっていった。

テキーラ(Tequila)とは、メキシコの蒸留酒であるメスカル(Mezcal)の内、「テキーラ5州」でつくられるものに限定された「原産地呼称」である。つまりテキーラはメキシコのお酒。それも、シャンパーニュ地方の発泡性ワインが特に美味しかったから「シャンパン」と命名されているのと同様、テキーラはメキシコの限定された地域でつくられている。「メスカル」が「ワイン」、「テキーラ」が「シャンパン」に当たる関係性である。ベン図でも書こうかな?

原産地が限定されている以外にも、「テキーラ」と言えるためには、満たさないといけない諸々の条件がある。テキーラが高品質で美味しいのは、色んな「お約束事」を守っているからなのだ。

例えば、アルコール度数は35%-55%の間である事。(アルコール度数90%だと思っていた方、挙手!)そして原材料に、「アガベ・アスール」(Agave Azul)を51%以上使用すること。アガベとは、スペイン語で「リュウゼツラン」のこと。あのホテルの前にあるようなベローンベローンとしたサボテンみたいな植物、あれがリュウゼツラン。サボテンではなくアロエの仲間である。ここポイント。


でもリュウゼツランなら何でも良いって訳ではなく、「アガベ・アスール」(アスールはスペイン語で「青い」という意味)、英語なら「ブルー・アガベ」、というリュウゼツランの中でもたった一種の品種が原材料となる。これはメキシコ以外の国・地域では、そもそもほとんど育たない植物なのだ。

他にも、最低2回蒸留する事や、水以外に加えるメローウィング(添加成分)が1%以下である事等、諸条件が計7つあって、全て満たさないと「テキーラ」とは呼べないのである。なんだか大変なこだわりを感じてしまうお酒である。

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テキーラ堀口(仮)

皆さんは「テキーラ」というとどんなお酒だというイメージをお持ちだろうか?

クラブで煽る酒?アルコール度数が強く、これで女性を潰してしまおうと考えるよからぬ輩もいるかもしれない。

しかし、テキーラは女性を魅了する効力もあるのか?テキーラ・マエストロの資格を持つ堀口美奈が、本連載でテキーラについて様々な角度から語っていく。

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