テキーラ堀口(仮) Vol.1

初心者でもわかるテキーラ解説。テキーラ・マエストロの堀口美奈がお届け致します。

「うんちくを垂れ過ぎない」

これは、私が尊敬するテキーラの師匠、日本テキーラ協会の林会長のお言葉。

テキーラ・マエストロ講座の初日、マエストロの卵達はズバリこう言われた。人間、詳しい物事があるとついうんちくを垂れそうになってしまう。だが最も大切な事はみんなで楽しく美味しく目の前のお酒を味わえる事。一人でうんちくを垂れすぎて、そっちを台無しにしないように、と。

ということで、あまりうんちくを垂れないことがマエストロの掟・美学なので、皆様には結論からお届けしたい。

美味しいテキーラが飲みたかったら、是非アガベ100%の『プレミアム・テキーラ』を召し上がって下さい!


テキーラと呼べるためにはアガベ・アスール(原料ですね。ウィスキーで言えば麦芽です)を最低51%以上使用しないといけない。残りの49%は、サトウキビ由来の糖分等と混醸して仕上げる。こういうテキーラは「ミクスト」(スペイン語で混ざったという意味)と言って、100%アガベ・アスールを原料にしてつくったテキーラと区別される。焼酎でいうと、甲類乙類、本格焼酎か否か、みたいなのがテキーラにも有るのだ。

「プレミアム・テキーラ」とは、表現に明確な定義はないものの、一般的に100%アガベ・テキーラを言う。ミクストでも美味しいのはもちろんあるけど、アガベ・アスールの豊かな香り、味わいを楽しむなら、私はやはり100%アガベのプレミアム・テキーラをおすすめする。見分け方は簡単で、100%のものは、必ずラベルに「100% de Agave」と表記されている。

是非お気に入りのバーで探してみて貰いたいし、万が一、ミクストしか置いてないバーでも、プレミアム・テキーラが飲めるバーやレストランを今後連載の中でもご紹介させて頂く予定なので、お楽しみに。

初回は完全に私の一人語りになってしまった。お付き合い頂いた方には心から御礼申し上げる。次回はテキーラを愛する仲間達も交えて、この不思議な魅力のお酒に迫っていこうと思う。引き続き、宜しくお願い致します。

※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。

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