2016.03.30
僕らの世代の東京ソング Vol.2前回大好評だった、僕らの世代の東京ソング:アラフォーに捧ぐ'87~'96の東京ソング特集。
「世代の音楽」とは、人生でもっとも感受性が豊かで多感な時期、つまりその世代が「中学生から高校生までの間に触れた音楽」である。
アラ45とは、45歳を境として前後2歳、43歳~47歳くらいまでの人たち。
今日は、彼らが中高生だったころ、'82~'87までの「東京」をテーマにした歌をピックアップして、当時の時代背景を考察しよう。
(前回大好評だった、87年以降は前回と重複するため、割愛する)
アラ45に見る音楽的特徴
80年代のゴージャスでバブリーな音楽を肌で知る最後の世代である。
1982年に「史上最も売れたアルバム」であるマイケル・ジャクソンの「Thriller」が発売されたことを契機に以降80年代が終焉するまで、音楽業界はとにかくエンターテイメント一色。
深いリバーブの効いた電子ドラムサウンドに、エフェクトを目いっぱいかけたギターが鳴り響く中、オーラ全開のスターたちが「ザ・ベストテン」で歌い踊る。
そろそろ一周回ってカッコいい、となりそうな時代だが、「ザ・スター」な存在でないと事故る難易度のため、なかなかリバイバルブームが起きないという点も相まって、伝説の時代感が醸成されている。
一方で、この世代は昭和の歌謡曲全盛期もしっかりと記憶しているため、「まず歌がうまい」ことが、歌手を評価する絶対的な基準値であり、カラオケやスナックで異様に歌の上手いおじさん・おばさんが存在する最後の世代でもある。
それでは、彼らが中高生時代に愛した「東京」をテーマにした楽曲を一挙にプレイバック!!
六本木心中 ~アン・ルイス~
1984年10月5日発売
「この街は広すぎる BIG CITY IS A LONELY PLACE ~」
アン・ルイスの25作目のシングル。
「グッバイ・マイ・ラブ(74年)」で天使としか例えようのないイノセントな雰囲気だった彼女が、10年の時を経て完全なるビッチスタイルで日本中を熱狂させた名曲。
女性の日本語ロックの完成形と評論家からも高く評価される楽曲である。
圧倒的な美貌と確かな歌唱力。そしてとてもポーズとは思えないやさぐれ感。これ以降、ピンの女性ロッカーは「でもアン・ルイスの全盛期と比べたら…」という十字架を背負うことになるのである。
この曲の歌詞のモデルとなった「年下の男」吉川晃司が乱入して、2人の肩幅の合計2mで繰り広げた夜ヒットでのパフォーマンスは、今の時代にやったら完全に放送事故。延々と男女の行為を想起させるパフォーマンスが続き、二人とももう好き放題である。
アラ45はカラオケでこの「テロロロ テロロロ」というイントロが流れるだけで胸熱。そして「BIG CITY IS A LONELY PLACE」の部分だけ英語が完璧。この曲を誰かがいれると、必ず次は「WOMAN」をいれて、暫くアン・ルイスタイムが続くのである。
Rage Against The Machineも擦り切れるほど聞くというアン・ルイスの元来のロック好きなバックボーン。ここに80年代のハードロックが産業としても最盛期を迎える時代が重なり、それを露出する「TV」というメディアに映える彼女のスター性と、まるで彼女のような退廃的な街のムード。
まさに時代が産んだ奇跡の名曲は、今もアラ45によって夜な夜な六本木で歌われ続けるのである。
動画:アン・ルイス 六本木心中(LIVE+1986)
それでは、怒涛のアラ45世代ソングを一緒にバンバン紐解いていこう。
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