2016.03.01
慶應ガール、29歳 Vol.1大学時代「慶應ガール」と呼ばれ、華やかなイメージを持たれていた慶應卒の女性。同じ三田キャンパス出身でも、卒業後の進路は十人十色。
しかし、29歳という年齢が一つのターニングポイントであるという点は共通している。彼女たちの前にいくつもの選択肢が広がるが、同時にそのいくつかを選択しなければならないタイムリミットが迫る。
今週から数人の、29歳、ないしは29歳の頃の「慶應ガール」の人生を、紹介していく。
<今週の慶應ガール>
氏名:後藤由利
職業:外資系投資銀行営業職
学部:経済学部
年収:約1,800万円
住居:六本木一丁目の高級マンションの1LDK
家賃:40万円
出自:東京都港区。慶應義塾女子高校出身で、大学には内部進学で入学。父は優秀な証券アナリスト。
恋人:ラルフ(32歳、アメリカ人)。外資系銀行の米国本社から日本に派遣され、3月に帰国予定。
由利は目鼻立ちがはっきりとした美人で、どんなに忙しくても見た目のケアを怠らない。「全てを手に入れる」がモットーの彼女は、「忙しいから見た目に構っていられない」とは絶対に言いたくないのである。
加えて、父が有能な証券アナリストなだけあって、地頭が良く、何でもソツなくこなせてしまうから驚きだ。頭もよく、美貌も持ち合わせているという自信から、全身から溢れ出るオーラが周囲の目を惹く。
そんな彼女の息抜きはショッピング。先週買ったばかりのフェラガモのハイヒールと、エルメスの新作のバッグを早速手にしていた。こうした買いたいものを買えるだけの財力が、彼女にはある。彼女にとって、これらブランドバッグは、自分が稼げる人間であることを示す、一種の「アイコン」なのだ。
もちろん、彼氏からプレゼントしてもらうことも往々にしてある。六本木界隈の外資系企業に勤める人たちのパーティーで知り合った、ラルフが今の彼氏だ。外資系銀行の米国本社から来た彼もまた、30代前半にして大金を稼ぐ人物だ。お互い、いくら忙しくても体形は維持したいので、深夜や早朝に営業しているスポーツジムに一緒に行くこともある。
エスカレーター式であるがゆえ、金融関係の書籍を読む女子高生時代
由利は誰よりも負けん気が強い。
付属の中学や高校出身者の中には、中学・高校時代にだらけてしまう人もいる中、彼女は一味違った。大学入試に力を注がなくて良い分、父の書斎にあった金融関係の書籍を読む等、一歩進んだ高校時代を送っていた。もちろん女子高生らしく、おしゃれも怠らない。その時からずっと、「私は人とは違う人間になりたい」と思っていたのだ。
彼女の仕事は、「仕組債」という金融商品を投資家向けに販売する仕事だ。
仕組債とは、デリバティブが組み込まれた債権のことで、ハイリスク・ハイリターンの商品である。「販売」とは言っても、ニーズに合わせたカスタマイズが必要とされ、高度な知識を求められるため、誰もが簡単に販売できるというものでもない。
そのような難しい商品であっても売ってしまうのが彼女。営業成績はなかなかである。お客様からは、「キレイなおねーちゃんが、難しい金融商品を売りに来た!」と驚かれることも珍しくない。由利はそのギャップを楽しんでいるのだ。そう、由利はスキルも美貌も兼ね備えてこそ、由利なのだから。
社内のニューヨークでのポジションにアプライ
そんな彼女は、米国での就職を希望していた。ラルフが3月末で日本での任期を終え、米国に帰国するからだ。彼とは別れたくない。一緒について行きたい。それに、自分の力を米国で試してみたい。
彼女にとってはもはや日本だけでは飽き足らず、世界中の優秀な人材が集まる米国に興味の対象は移っていた。それに、彼のような「自分が尊敬できる人間」がどのように創られたのか、彼を育てた米国という地にとても興味があった。
そこで彼女は、現在の勤務先の米国本社で働くことを希望した。彼女の会社では他国の募集ポジションが閲覧できるようになっており、ニューヨークでのセールスの仕事に応募していたのだ。
しかし、待てど暮らせど米国からの返事は無かった。社内のみならず、同時に外部の転職希望者にも募集をかけているせいだろう。そのうち、その募集要項は公募ページで閲覧できなくなっていた。恐らく、そのポジションにふさわしい応募が十分にあったのだろう。
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