地元民に愛され続けてウン十年!麻布十番の名店5軒

担々麺。ランチタイムでもよく出る人気の麺料理で、胡麻が豊かに香るスープは豆板醤や辣油も効いており、ピリッとほどよい辛さ。今日の青菜は小松菜で箸休めにちょうどよく、細くてパツパツとした食感の麺も旨い。タンメンや五目そば、ネギそばなども人気で常連によって贔屓にする麺料理が必ずあるのも『永新』の個性

1961年創業!近隣に住む常連がこよなく愛する
中華の名店『永新』

麻布十番

コアなランチタイムはとっくに過ぎた昼下がり。それでも、ひっきりなしに訪れる常連たち。「ここはネギそばが美味しいんだよ」「お、担々麺、初めて見た。それも良さそうだね」。挨拶を返しながら、店主の楊伸峰氏は言う。

「いらっしゃるのは知っている方ばかり。一見さんは入ってこないです。表のサンプルを見て『高い』で終わっちゃう(笑)」。確かに、いわゆる街場の中華料理店と比べれば値段は少しだけ高いのかもしれない。けれど、あえて断言してしまおう。この店は何を食べても旨い。

牛肉ピーマンの細切り炒め。美しく切りそろえられ、手早く炒めることでキラキラと輝く具材。時間が経ってもダレることのない仕上がりに、楊氏の実力を知る。もちろん、食べても納得の美味しさ。で、シャキシャキの食感。思わず、新潟から直送される米を炊いたご飯がほしくなる

その鍵を握るのはスープ。素材ももちろん大切と断りつつ、楊氏も「これが決まらないと料理の味が決まらない」と認める。

鶏をベースに「あとはいろいろ」使って仕込んでいる。楊氏がこの店に入ったのは25年ほど前。十数年前には経営まで引き継ぎ、自身の味を追求してきた。

「話すことなんてないですよ(笑)」。ひらりと質問をかわすが、腕は確か。何より、常連の笑顔がその実力を雄弁に物語っている。

餃子(5個)。キャベツと挽肉であんを作った餃子は驚くほどのジューシーさ。そのまま食べて十分に美味しく、焼き目も香ばしい。常連に愛される理由がよくわかる逸品

パティオ十番からすぐのところに店を構えて半世紀以上。街で愛される中国料理店だ。外観は創業当時のままで、建物自体も変わらないそうだが、店内は清潔感ある造り。2階席もあり、夜は宴会を楽しむ客もいる

〈名店の理由〉
自慢の麺の味の礎となるスープ

先代から店を継いだ後、徐々に自身の味を出してきた楊氏。広東料理の店で働いていた実績があり、この店でも本格スープを丁寧に取っている。そのほか、甜麺醤など、自家製で用意する調味料もあり、だからこそ、旨いのだ。

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