
女優とディナー:CanCamモデルを確実に口説けるディナーをご紹介!(1話読み切り)
もし仮に、他のインタビュー記事でも「食レポがうまくなりたい」と繰り返し語っているのであれば、食レポの練習になるようなお店を選んだり、モデル業に力を入れていきたいというなら、美容を気遣ったお店を調べることもできたでしょう。しかし、彼女に関する情報が並列に並んでいるので、何を重視していいのか判別できないのです。
(俺は、一体どんなレストランを選べばいいんだ――)
答えの見つからないストレスによって胃とお尻に激痛が走り、私はトイレに駆け込みました。そして便座に座りながら開いたのは――この本だったのです。
『芸能界のアテンド王が教える 最強の店77軒』 アンジャッシュ渡部建著
――この連載『美女とのディナーは準備が9割』の企画コンセプトは、「お洒落な店をたくさん知っていて美女とデートをすることに慣れてるようなやつらの誌上デートを見せつけられたところで何の参考にならないし、そんな男は全員死ね」であるはずなのですが、レストランを選べないストレスによって精神は限界に達し、美女ディナーにおける最大の仮想敵であるところの渡部建の軍門に下る以外の道は見つけられなかったのです。
(中学高校時代のすべてを漫画とゲームに捧げてきた俺は、昔からモテまくってきた渡部建とは生まれた星の下が違うのだ……)
そう思いながら、お腹に力を入れたときでした。私のお尻ではなく脳天に、落雷が落ちるような閃きが生まれたのです。
(そ、そうか! ゲームか!)
このとき私の脳裏には、ある一つのゲームタイトルが浮かびました。それは――
『中山美穂のトキメキハイスクール』
でした。
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