2015.12.01
東京メトロ千代田線赤坂駅を地上に出ると、目に飛び込んでくるのは高層ビル群。
赤坂は言わずと知れたオフィス街だが、もうひとつの顔をもつ。それが、コリアンタウン。
赤坂を構成する「一ツ木通」「みすじ通」「エスプラナード赤坂通」には韓国料理店が軒を連ね、ハングルの看板を掲げる美容室や衣料品店も多い。
コリアンタウンの代表格、新大久保とはひと味ちがった雰囲気の名店がずらり。今回は、そんな赤坂コリアンタウンの通なお店3店をモゴる(食べる)!
朝も、夜も飲みたい五臓六腑に染み渡るスープ『一龍別館』
赤坂がコリアンタウンとして形成されるもっと前。この地に最初にできた韓国料理店が「一龍本館」。その別館として30年近く前に創業されたのがここ、ソルロンタン専門店「一龍別館」だ。牛頬肉、牛骨を煮込んだスープで、真っ白に白濁していることから「雪濃湯」と書くが、とくに決まった漢字があるわけではないらしい。
こちらは24時間営業。よくある韓国スタイルと思いきや、理由は違う。白濁したスープを作るには、とにかくコトコト煮続けなくてはいけない。だから休まない。開店の日から一度も釜の火を止めたことがないという。継ぎ足し継ぎ足し、煮込み続けたスープは濃厚そうな色みを裏切り、すぅ〜っと食道を通過し、やさしく胃に落ちる。薄味に感じるかもしれないが、スッカラ(韓国式の長いスプーン)ですくいながら飲み続けるうちにちょうどいい味わいとして体が馴染んでくる。
疲れて塩分を欲するときは、テーブルに置かれた塩で調節するといい。
※こちらの店舗は現在閉店しております。
誕生日の定番料理懐かしい韓国の味
『礼林』
最初に訪ねたのは、ほんのりディープゾーン。赤坂通を越えた小さな路地の1軒。
出てきたのは、チャジャン麺。日本では珍しい韓国式中国料理の代表格だ。日本のジャージャー麺と見た目は似てなくもないが、上にかかった味噌がもっと黒い。どちらかというと真っ黒。中国のチュンジャという甘めの味噌を豚肉、玉ねぎとともに炒め、水溶き片栗粉でとろみをつけて麺にかける。
発祥は中国で、韓国でも中国料理として認識されているが、味噌をご飯や炒飯にかけるなど韓国独自の発展を遂げた。韓国の子どもが大好きな料理で、誕生日になるとチャジャン麺を食べるようだ。
麺と味噌を混ぜるのが基本。混ぜる前に、唐辛子をかけるのも通の味。たくあんには酢をかけて変化をつける。礼林で食べられるのは、スタンダードなタイプ。具の玉ねぎは、ここの主人が毎日何十個も刻むのだが、その作業だけは絶対他人に任せないのだとか。何でも、玉ねぎの大きさで味噌の味が変わるそう。チャジャン麺、実は玉ねぎがミソ?
柔らかな蒸し豚をオンマのキムチと味わう
『松林』
次なる店は、みすじ通の中ほど、ビルの2階。隣には「PC방(バン)」と書かれた、24時間営業の韓国式インターネットカフェ。店に入ると、K‐POPアイドルのポスターや民俗絵画などが飾られ、まるで韓国。日本式にアレンジされていない韓国家庭料理がメニューに並ぶ。
「私が一から漬けたのよ」と話す社長のキムチは、誰もが絶賛。キムチと一緒に食べるなら豚肉ということで、オーダーはポッサム。韓方とともに蒸した豚肉とキムチをゆでた白菜で包んで食べる一皿だ。『ポッサム』とは韓国語で、『風呂敷状のもので包む』という意味。
韓国では専門店も多く、一杯やりながらつつくことも。
発酵したキムチと豚肉の甘さをこれまた発酵酒のマッコリで、流し込むとチェゴヤ(最高だ)!なのだが、まずはごま油と塩のタレにつけて豚肉だけを味わう。
豚肉の甘さとか柔らかさがダイレクトにわかる。キムチと食べるのはその後。で、最後に白菜で包んだら、3回美味しいとの事だ。
※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。
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