2015.10.07
麻布十番の地で1988年から創業、地元から長く愛され続ける『クチーナ ヒラタ』。
現在は2代目となる町田武十氏がオーナーシェフとして腕をふるい、マダムの寺田晴氏とともに二人三脚で店を率いる。ここでは、先代から受け継いだ伝統を守りつつ自らのスタイルを確立していく町田氏の料理に迫る。
伝統を受け継ぎながらさらに愛される至福の一皿を追求『クチーナヒラタ』
昼はプリフィクスコースが4種類、夜はアラカルトを自由に組み合わせて楽しむ気軽なスタイルの『クチーナヒラタ』。
シェフの町田氏は、仕事の厳しさ、調理の緻密さにおいて業界でも有名な先代・平田勝氏の薫陶を受け、2010年に店を引き継いだ生粋の“ヒラタ育ち”である。
「季節によって食材を見極め、その時期にはどの部位をどう使えば、一番美味しい料理が作れるのか。 それを追求する師の料理に対する真摯で前向きな姿勢を学びました。」と町田氏が語るように、師同様に食材の厳選には余念がない。
修業時代から築地に通って築いた信頼関係をもとに、季節ごとの最良の食材を手に入れるほか、冬は厚岸産の牡蠣を取り寄せるなど旬の食材が盛りだくさん。年中通して秋田から直送される酵素ブタのローストも評判で、定番と季節ものがメニューの中でバランスよく織り交ぜられている。
メニューには先代のスペシャリテであった「カッペリーニ からすみのせ」も無論健在だ。 熱でとろけるカラスミの濃厚な舌触りと塩分が、貝のダシ汁がきいたクリームソースのパスタに見事にマッチする。
先代から引き継いだ技術や味はそのままに、新たなメニューが生まれ、さらなる進化を遂げている。ゲストの心をとらえ続けているのは、これまでの定番料理だけではない。
たとえば「かんぱちのブレザオラ」がそう。「本来は肉を塩と香草で漬けたイタリア北西部の料理なんです。それを旬のかんぱちに応用しました。これから夏の新しい定番料理として愛してもらえれば嬉しいですね」と町田氏は語る。 パリッとした皮目と、ふわっとした身の食感が楽しい「炙りアマダイのコンフィ」も、町田氏の代から取り入れた前菜の一皿。
もちろん「カラスミのカッペリーニ」や「アワビのグリル」など、これまで店を象徴してきた料理は、変わらず作り続けると誓う。それは、常連のお客様に安心して訪れていただきたいからという思いがあるからこそだ。
さらに、町田氏はこうも語ってくれた。「ただ、自分が修業をした店だからといって、保守的にはなりたくないんです。変わらないものもあれば、新しい食材を使うなどの挑戦をもっとこれからしてもいいのかなと考えています」
もちろん店のスタイルや、イタリア料理の主軸は忘れない。ただ守りに入るのではなく、もっと愛される店にしたいと願っているだけ。だからこそ、料理はひとりだけでなくチームで作るものと考え、皆で日々の研鑽を重ねる。
また、料理だけではなくワインにも力を入れており、イタリア産を中心に200種ほどがセラーに並ぶ。マダムの寺田氏はシニアソムリエの資格を持ち、シェフの皿に合わせた最適なワインをセレクトしてくれる。
おすすめは、ピエモンテ州ラ・スコルカの「Gavi(ガヴィ)」。 樹齢60年以上の木から収穫された厳選ブドウを使用するミネラル感たっぷりの白ワインで、魚料理はもちろん豚などの肉料理とも相性はいい。 ボトルの平均価格は10000円程度で、常時10種ほどグラスで提供しており、1杯1000円程度から提供。
いかがだったであろうか?
伝統を受け継ぎながらもさらに愛される至福の一皿を追求する平田氏の姿勢から見られるように、
『クチーナヒラタ』は過去も未来も内包し、レストランのさらなる高みを目指すのだ。
※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。
この記事で紹介したお店
クチーナ ヒラタ
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