吉田類の酔いどれ時事放談 Vol.1

『酒場放浪記』で御馴染みの酒場詩人・吉田 類の酔いどれ時事放談!

野良猫に餌をあげるのはダメ? いい?

―最後は、猫のいる酒場ガイド『吉田類のマタタビ酒場』(講談社)を出しているほど猫好きな類さんに、ぜひご意見伺いたい話題です。京都市で、野良猫への「不適切」な餌やりを罰則付きで禁止する条例が今年3月に成立し、7月から施行。今月から命令違反の場合に5万円以下の過料を科すとか。

類「ほう……」

―早朝などに、おびただしい量の猫を引き連れているご老、見かけますね。さすがに度を過ぎているのはどうかと思いつつ、猫がかわいそうで、複雑な気持ちにもなります。

類「僕はああいう“猫おばあちゃん”にインタビューして回ったことがあるんだけどね……」

―類さん、活動の幅が広すぎます!

類「彼女たちは戦争を体験して飢えを知っている世代なんですよ。だから、お腹を空かせた猫を放っておくことができないんです」

―ご自分の過去に重ねてしまうんですね。

類「人間の都合で飼われていたのに、増えたら捨てられてそれが野良猫に、なんて例もあるよね。そういう問題をまずどう解決するか?じゃないかと思うなあ」

―それが続くと増える一方ですもんね。

類「そこで、“地域猫”だよ!」

―ちいきねこ?

類「え、知らない? それはだいぶ遅れてるよ〜」

― 恥ずかしながら初耳です。教えてください!

類「地域猫っていうのは、いわゆる野良猫に避妊・去勢手術をして、地域と共生している猫のことです」

―野放しにするんじゃなくて、一緒に暮らす工夫をしているんですね。

類「そう。もし、猫が減るとねずみが増えちゃうし、ここはひとつ仲良く共存する方法を考えたいね。それに、猫に優しい街には、いい酒場も多い気がするよ!」

―そんな酒場を知りたい人は、先程話した『吉田類のマタタビ酒場』をぜひ!

■プロフィール
吉田類 高知県出身の酒場詩人。BS-TBS「吉田類の酒場放浪記」は、飄々としたキャラクターで大人気番組に。高知県観光特使及び仁淀川町観光特使としても活躍。最新刊『酒場詩人の流儀』(中央公論新社刊)が好評発売中!

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