個性派名店が揃い踏み!外さない東京の中華12選

こだわり麺の名物 鶏塩らーめん。煮玉子には千葉県産の滋養卵・紅孔雀の卵を使用。ライスは、残ったスープに入れて

ふかひれの名店出身オーナーシェフの凱旋出店『蔭山樓 恵比寿店』

恵比寿

オーナーシェフの蔭山健一氏は、一風変わった経歴の持ち主。京王プラザホテル『南園』などの中国料理店で修業し、ふかひれ料理の名店『筑紫樓』で料理長を務めた後、故郷の千葉にラーメン店を開き独立。

特製の鶏白湯スープが話題を呼び、ラーメン界では一躍時の人となるも、再び中華の道を究めようと自由が丘に創作中華の店『蔭山樓』を構えた。

2009年のオープンから時間がたった今も、ランチは数カ月先まで予約でいっぱいという盛況ぶり。2号店の出店を考えていた時に、料理長を務めていた頃の『筑紫樓』があった恵比寿の物件が空くと知り迷わず決断した。

三浦の朝穫れ蒸し野菜(1人前)。旬の野菜をテンジャン油と柚子胡椒マヨネーズで

料理は本店に同じ、看板はなんといっても鶏白湯塩そばである。鶏の手羽先をじっくり煮込んだスープは粘性を感じるほど濃厚で、浅草開花楼特製のちぢれ太麺とよく合う。

ふかひれは刺身や姿煮、焼売で。三浦から朝穫れの野菜を仕入れ、蒸籠蒸しや炒め物で供するなど野菜料理にも力を入れる。ディナーコースもリーズナブル。

また、1杯飲んでそばで〆る、なんて使い方もウェルカムだ。カウンター席もあり、ひとりでも気軽に立ち寄れるのも嬉しい限り。

店内には、蔭山氏を崇拝するラーメン好きの青年がいたり、かつてこの場所にあった『筑紫樓』を知る近所のご年配のゲストがいたり。幅広い世代が、この“凱旋”を歓迎している。

牛すじ入り麻婆豆腐。柔らかな牛すじがごろりと入ってコクがある。山椒もしっかり

卓上には蓮の花を模ったキャンドルスタンド、ふかひれ型の箸置きが。設えはシンプルそのもの

梅焼売4個。花が咲いたような美しさ。梅肉ソースはしっかりした味で何もつけず食べて旨い

時代に即した中華を提案する、スーパーカンパニーの『東京チャイニーズ 雪梅花』

四谷

「梅花笑傲寒雪独自开(厳しく寒い雪の中、微笑むかのように美しく力強く咲く梅の花)」。壁に書かれたこの文字が、『雪梅花』の姿勢を示している。手掛けるのは中島武氏率いる際コーポレーション。

『紅虎餃子房』など、日本の中華界に新機軸を次々と打ち出し、今や直営の飲食店だけ数えても、300を超える店舗を展開するスーパーカンパニーだ。

『雪梅花』のコンセプトは「新しい時代のチャイニーズ、普段使いのスタンダードなチャイニーズの提案」で、店名に込めたのは、気高く凛と咲く梅の花の美しさを再確認して欲しいと願う中島氏の気持ち。

大エビとフレッシュグリーンピースの炒め。四季を彩る旬の野菜を多用するのも得意なのだ。季節や仕入れ状況などによりメニューは異なる。写真は一例

桜ではなく、梅の花という点が時代の空気をいつも的確に捉え、料理に落とし込んできた氏の真骨頂。そこには、こんな世の中だからこそ、ひとりひとり力強く生きていこうとのメッセージも含まれる。

「けれど」と中島氏は言う。「我々はブランドでなく、1軒の料理屋として品物で勝負していきたいと考えている」。この店のために創案され、梅肉の朱色が目を引く美しさで登場したのが梅焼売。

ほかにも自家製腸詰めを頼めば、極太が迫力の盛り付けで登場し、相変わらずの大胆さ。「身体を気遣って」考え出したというシジミの汁そばも胃の腑に染み入る有り難い味。

食べれば問答無用に引きずり込まれる力強さをどの皿も持っているのだ。これぞ中華が持つ、原初的な魅力ではなかったか?そんなことを思うのだ。

自家製腸詰めソーセージ盛り合わせ(焼き)4種。付け合わせは筍。ボイルでもオーダー可

食べれば問答無用に引きずり込まれる力強さをどの皿も持っているのだ。これぞ中華が持つ、原初的な魅力ではなかったか?そんなことを思うのだ。

思えば、ニラまんじゅうも鉄鍋餃子も、黒胡麻担々麺も黒酢の酢豚も、みんなみんな氏の店で初めて食べて感激した。時代に即した潮流を作り続けてきたのが彼なのだ。その感性と技術を改めて思い知る。

「料理屋は安心を提供するのが大前提。その上で、今は誰もが『なんちゃってモノ』に飽きている時代だと感じ、この店を始めたんです。ちょっと気の利いた美味しいものを気取らず楽しくという空気に合わせて」。その言葉に深く頷くのだ。

しじみ×ネギ塩そば。シジミを生きたまま冷凍し、旨みをしっかり出させた後にスープにする。季節や仕入れ状況などによりメニューは異なる。写真は一例

社内デザインチームが創る店内は相変わらず洒落ててる。カラフルな水筒やアンティーク家具もある

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