2015.08.12
素敵なオトナになりたいなら、ワインと文房具を愛しなさい Vol.5カリフォルニア州に次いで全米ワイン生産量2位を誇るワシントン州。その中でも、シアトルマリナーズの本拠地であり、グランジロックの発祥地でもあるシアトルのワインが、近年急速に注目を集めている。
前回に引き続き、人気レストランCasita(カシータ)の元総店長 柳沼憲一さんをゲストにお迎えし、シアトルワインの魅力について語っていただいた。
(インタビュアー:文房具カフェ代表、ソムリエ 奥泉徹)
日本にはほとんど入ってこない、地元で愛されているシアトルワイン
カシータの総店長だった柳沼さんは、当時のお客様からの紹介がきっかけでシアトルワインとの出会いを迎えた。すぐにその魅力に虜になり、即決でワインリストに加えたいと申し出たという。
「シアトルでつくられるブティックワイン(小規模かつワインづくりにこだわりを持ったオーナー達が運営しているワイナリーで造られたワインのこと)は、生産本数が少ないのも手伝って、人気の銘柄はほとんど国外に出ません。
何より、自分たちがこだわりを持ってつくったワインを地元で消費することで、豊かな人生を送ろう!的な気風があるんですね。地元を愛しながらワインづくりを営む、このようなワイナリーを紹介しているのがフォズグループです。」
フォズグループ公式ページ:http://www.thefoz.jp
その魅力は自由でポップなカルチャー
「まず何より自由さを感じます。フランスやイタリアなどの旧世界をリスペクトしつつ、自分たちがいいと思うものを楽しみながらつくっている。
シアトルはIT企業が集まっている地域でもあり、若くしてドロップアウトしたベンチャーの創業者などが、ワインづくりを始めている例などもあります。もったいぶらずポップに飲むテーブルワインといった感じが何より私は好きですね。」
おすすめの1本を飲ませて欲しいとお願いしたところ、持ってきてくれたのが写真の1本。カベルネソーヴィニヨン主体のボルドータイプの赤ワインだが、オーソニウスというギリシャの哲学者をワイン名に冠しながらも、たしかにどこかしら自由さというか気取らない魅力を感じた。さらには、2013年のものは残り2ケース、2014年で終了とあり、その非常に高い希少価値にも注目だ。
ちなみに、オーソニウスは人類史上最初のソムリエと言われている人物である。
日本でもブームの予感
「このワインをつくっている醸造家のショーンは、ワイン評論家の父を持ち、グランジなど地元の文化を心から愛している人です。ワイナリーにはポップカルチャーのポスターが自由に貼ってあったりします。上質のワイン、美味しい料理、素晴らしい友情に囲まれた三位一体の食事を最高の喜びと考え、実に丁寧なワイン造りをしています。」
ショーンのつくったワインから私が感じたのは、二面性。アメリカらしいパワフルさと、静的な滑らかさや繊細さが共存している。ボルドータイプのワインらしいブラックチェリーやプラム、木樽に由来するコーヒーやチョコレートのニュアンスと共に、不思議とコーラのような風味がある。なんともアメリカらしい自由なワインだ。
同時に、これは日本で飲んでも美味しいワインだなと思った。
実は、シアトルはアメリカで日本に一番気候が近いと言われる場所である。郷土料理をその土地で食べることが一番美味であるように、ワインもその土地の気候や風土を体感しながら飲むのがやはり一番美味い。そんなシアトルワイン、近々日本でブームになる日も近いかもしれない。
○柳沼 憲一(やぎぬま けんいち)
サービスクオリティマネジメントオフィス「フラットスリーマネジメント」代表。
1976年生まれ。イタリアンリストランテを皮切りに、学生時代はピザ店、イタリアンダイニングバーのアルバイトに明け暮れる。20代前半に下北沢「DUKE」などでバーテンダー・店長業務を経て、2002年、開業間もないレストラン「Casita」に参加。各マネージャー職を経て、2005年、移転のタイミングでカシータ青山本店を任される。2008年、業務拡大により総店長に就任。現場の運営全般、統括業務、コンサルティング部門、ケータリング部門など、ほぼすべての業務に関わる。2012年、カシータを退職し現職。人と人が関わる業種は全てサービス業と捉え、様々な現場でサービスリノベーションや提案を行う。
著書:『人気レストラン元総店長が語るサービスの本質』
【素敵なオトナになりたいなら、ワインと文房具を愛しなさい】の記事一覧
おすすめ記事
2015.07.29
素敵なオトナになりたいなら、ワインと文房具を愛しなさい Vol.4
六本木のレストランが一面雪景色!?サービスマンたちが起こした奇跡
- PR
2025.03.04
【締切間近!】一夜限りの特別イベント開催。人気モデル・松島花と味わう、最高のシャンパーニュ体験
2021.11.19
柳 忠之のこの12本におまかせ
飲み進めるほどに旨みが増幅!超人気ハリウッド俳優が手掛けるNZ発のワイン
2022.04.19
柳 忠之のこの12本におまかせ
お家デートで華やかなワインを楽しむならこの一本。豪快な肉料理と好相性!
- PR
2025.03.05
首都圏でしか味わえない!東カレ編集部員が厳選する「美食」と「高層夜景」の名店10軒
2015.03.01
柳忠之のコスパ最強! 一目おかれる、お値打ちワイン
19世紀末に消滅したワイン、コラボ作品として現世に蘇る!
ワインの産地が跡形もなく消えることがあるんです。そして消え去ったものが復活する...
2019.03.17
今さら聞けないワインの基礎知識
値段の高いワインで手放しに喜ぶのは恥ずかしい!ネームバリューに囚われない、ワインの選び方を教えます。
2015.07.15
冷えたスパークリングと夜風が最高!熱帯夜デートは東京湾クルーズで
- PR
2025.02.28
【潜入取材】ニセコの雪上VIPラウンジで乾杯!ラグジュアリーテキーラの真髄を体験してきた!
- PR
2025.02.21
デートにもおすすめ!東京都内のラグジュアリーホテルに、驚きの価格で宿泊できる!注目の“新サービス”とは
東京カレンダーショッピング
『かに物語』:〆まで楽しめる雑炊の素付き!蟹の旨みがたっぷりと溶け出すかに鍋セットミニ
『肉のABCフーズ』:黒トリュフ塩付!牛タン&A5ランク黒毛和牛を使った極上ハンバーグ
『東京京橋おばんざい醸』:肉を引き立てる3種の塩!A5黒毛和牛を使ったローストビーフ
『かに物語』:海老・帆立・蟹!ベシャメルソースに、各種海の幸をトッピングした贅沢グラタン
『UMIKARA』:薄切り・厚切り食べ比べ!特製出し汁で味わう若狭湾真鯛の鯛しゃぶセット
『パンツェロッテリア』:具材ごろごろボリューミー!フレッシュな野菜と肉感満載のフライドピッツァ
『オリベート』:黒トリュフ香る、口当たりクリーミーな究極のティラミス
『ミホ・シェフ・ショコラティエ』:日本を代表するショコラティエ―ルが作る、 ショコラ好きのための濃厚ガトーショコラ
『LOUANGE TOKYO』:アート感溢れるビジュアル!口溶けなめらかな大人の生チョコレートエクレア(6種)
『ル・ボヌール 芦屋』:しっとりサクサク!フリーズドライ苺にホワイトチョコをたっぷりと浸透させた新感覚スイーツ
ロングヒット記事
2025.03.05
運命なんて、今さら
彼と初めての夜デート。22時半、「まだ帰りたくない」と思った28歳女は…
2025.03.08
男と女の答えあわせ【Q】
3回目のデートで、彼が30歳女に感じた違和感。本気だったのに、年収1,000万男が彼女に告白できなかったワケ
2025.03.03
1LDKの彼方
結婚願望がない彼氏と迎えた、30歳の誕生日。女がショックを受けた“ある理由”
2025.03.06
TOUGH COOKIES
「友人の結婚式でスピーチなんてしたくない…」32歳女の誰にも言えない本音とは
2025.03.09
男と女の答えあわせ【A】
「3回デートしたけど、進展なし」30歳過ぎると、お互い好意があっても恋愛が難しくなるワケ
この記事へのコメント