【ほろ酔いシネマVol.7】ドラキュラの切ない恋物語には、名監督ゆかりの赤ワインを

毎月、映画とワインのマリアージュを提案していく連載・ほろ酔いシネマ。

今月は、ドラキュラの切ない恋物語を描いた『ドラキュラ』。

エキゾチックな味わいが楽しめる赤ワインを片手に、おうちシネマを満喫しよう!

▶前回:Vol.6「『仮面の男』×フランスのドン ペリニヨン」



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コッポラのドラキュラは、ホラーよりラブロマンス


嵩倉:夏真っ盛りなので、新谷さんには今回、ホラー映画を選んでいただきました。

新谷:はい、それで柳さんに観ていただいたのは古典ホラーの名作『ドラキュラ』。数あるドラキュラ映画の中でも今回は、私イチオシのフランシス・フォード・コッポラ監督作品です。

:あのですね、私が涙もろいのはおふたりともご存じだと思いますけど、もうひとつ苦手なのがホラー映画。とくに吸血鬼系はダメなんですよ。

子供の頃、クリストファー・リー版の『吸血鬼ドラキュラ』を観て以来、吸血鬼に追い回される夢を見るようになっちゃって。なぜか最後は決まって空を飛び、血を吸われずに逃げおおせるんですけどね(笑)。

今月のワインシネマ『ドラキュラ』


【STORY】『ゴッドファーザー』シリーズや『地獄の黙示録』で知られる巨匠フランシス・フォード・コッポラ監督が円熟期に撮ったゴシック・ロマン。

吸血鬼小説の古典、ブラム・ストーカーの『吸血鬼ドラキュラ』をもとに、ドラキュラ伯爵はなぜ吸血鬼となったのかを描く愛の物語。

ゲイリー・オールドマンをはじめ名優ぞろいの傑作。


ホラーだけどロマンス強め。映画界の巨匠が描く、ドラキュラの切ない恋物語


ドラキュラ伯爵役のゲイリー・オールドマンの色気とウィノナ・ライダーの圧倒的な美しさ!アカデミー賞で衣装デザイン賞を受賞した石岡瑛子による衣装の素晴らしさ!

昔ながらのトリック撮影で映し出す妖艶な世界観に魅せられてしまう。



新谷:あはは。で、いかがでした、ゲイリー・オールドマン演じるドラキュラ伯爵は?

:いやはや、やはり狂気をはらんだ役をさせてゲイリー・オールドマンの右に出るものなし。

主人公の親友ルーシーの血を吸い尽くしにやってくるシーンね。『スター・ウォーズ』の銀河帝国皇帝かと思ったけど、すごかった。ただこのドラキュラ、ちっとも怖くない。

新谷:はい、そうなんです。

本作品は1897年に発表されたブラム・ストーカーの『吸血鬼ドラキュラ』を原作にしていますが、コッポラ監督は恐怖よりも、ドラキュラ伯爵とその夫人、エリザベートの生まれ変わりと見られる女性、ミナとのラブロマンスを強く打ち出しています。

だからゴリゴリのホラーは苦手という方にも楽しんでいただけるかと思いまして。

嵩倉:さすが新谷さん、ホラー映画でも恋愛要素を忘れない。

新谷:それにこの映画は石岡瑛子さんによる衣装が素晴らしい。1993年のアカデミー賞で衣装デザイン賞を受賞しています。

:冒頭登場するドラキュラ伯爵の甲冑とルーシーの花嫁衣装がとくに印象に残りました。ところでクラリン(嵩倉)、この映画の監督、フランシス・フォード・コッポラを知らないはずはないよね?

嵩倉:もちろんですよ。『ゴッドファーザー』シリーズや『地獄の黙示録』の名監督。

娘のソフィアも映画監督として活躍し、ビル・マーレイとスカーレット・ヨハンソン主演の『ロスト・イン・トランスレーション』でアカデミー脚本賞を受賞してます。

:でもって、そのフランシス・フォード・コッポラ監督、じつはカリフォルニアでのワイナリー経営でも成功してるんだ。

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