鮨のバーゲンセールは、昼にあり。厳選本格鮨8選

ばらちらし¥3,675。白味噌仕立ての椀がつく

江戸前の真打は花見弁当や手土産にも『銀座 寿司幸本店』

非の打ちようのない完成度の「ばらちらし」は、明治18年の創業当初から120余年という時の洗礼の賜物だ。金糸玉子の代わりに芝海老のすり身や山芋を加えて炭火で焼き上げるまるで、カステラのような玉子焼き、という変化はあっても江戸前の仕事は変わらない。

淡雪のような口解けの風味豊かな穴子、甘酢に潜らせた車海老、わさび醤油漬けのシマアジ、絶妙な加減のコハダ、上品な甘みのおぼろなど、10種の具材を赤酢と塩の伝統的なシャリが引立てる。午後4時までならハレの気配漂う店内で食すことも可能だ。

大間産本マグロの大トロ、かんぬきのような太さのあるサヨリの昆布〆などが整然と陳列されている

様々なニーズに対応できるようにと1階、2階のカウンター席のほか、3階は個室、4階はテーブル席が用意されている

吹き寄せちらし¥4,200。登りゆく稚鮎という物語性のある構図。伝統を絶やしたくない、採算は度外視。要予約

宴の栄華が息づく心尽くしの「吹き寄せ」『宮葉』

これが味わえるのは奇跡に近い幸せだ。文化文政の創業以来、200年に渡って相伝されてきた江戸前の技法、気風、美意識が息づいた傑作だからだ。8代目・宮葉幹夫氏は語る。

「魚で四季の庭を表現するのが吹き寄せの原点。昔は10人前の大きな重箱を日本庭園に見立てた。政界の重鎮はそれを愛でながら酒を酌み交わし、最後の混ぜご飯は芸者がよそって食べさせたものです」。

霜降りの大トロ、香りの初ガツオ、サヨリの昆布〆など25種に及ぶ時期のネタもさることながら、シャリ、魚の旨みを引き出す煮切り醤油までも美味。

生粋の江戸っ子ならではの口上の店主は、鮨を握って55年

京橋、銀座界隈から店を移して25年。1階はカウンター、2階はテーブル席

※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。

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