六本木の外資系投資銀行勤務に勤める浩(29)の急な告白から、気付けば浩のことばかり考えている愛子(27)。愛子は、浩が最後に告げた「そういうこと」の意味を反芻し多方面から言葉の解釈を求めている。愛の告白と受け取ったのだが、あれから1週間浩からの連絡はない。
今夜のデートに頭を切り替えることにした。デートの相手は、外苑前の商社勤務の加藤さん(34)。愛子は正直商社と代理店の男は興味がない。給与は外資ほど高くない割に遊び方といったら外資以上に派手。乗り気はしないが、本命(浩)から連絡も来ないし、暇つぶしに一旦は会ってみた。
今夜の店は、渋谷の人気ビストロ『Aruru』の姉妹店として誕生した『urura』。『Aruru』を逆から読んで『urura』。こういうユーモアがあるお店に女は弱い。温かみのあるウッド調の内装は『Aruru』の良さそのままに、さらに広々とした隠れ家的大人のビストロ。
仕事が終わらず3......
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