SPECIAL TALK Vol.143

~今の自分はスポーツあってこそ。多くの人に魅力を伝えて恩返しをしたい~


甲子園のお膝元で育つも、野球とは無縁の少女時代


金丸:ヒロドさんは、日系オーストラリア人だと伺っています。

ヒロド:そうです。日系オーストラリア人の4世です。ただ、「日系人」と聞いて多くの人が想像するのとは、ちょっと違っていて。日本生まれのひいおじいちゃんが、オーストラリアに移住して羊毛関係の仕事を立ち上げ、永住権を取るときにオーストラリア国籍になりました。もともと岡山がルーツの「廣戸(ひろど)」という姓だったんですが、なぜか姓を漢字から、カタカナの「ヒロド」に変えたんです。

金丸:それで、オーストラリアの方と結婚されたんですか?

ヒロド:いや、それが、ひいおじいちゃんは現地で日本人同士で結婚して、おじいちゃんも日本人と結婚して。

金丸:そうなんですね(笑)。

ヒロド:さらに、日系オーストラリア人だった父も日本人の母と結婚して、私が生まれています。

金丸:ということは、血だけでいうと、オーストラリアはゼロなんですね。

ヒロド:まったくのゼロですね。5%でも入っていたら、もっと堂々と名乗れそうですけど(笑)。6歳上の兄がいますが、兄はオーストラリアで、私は日本で生まれました。

金丸:では、ヒロドさん自身はずっと日本に?

ヒロド:小学校2年生のときに、母と兄と私の3人で10ヶ月ほどオーストラリアで暮らしたことがあります。小2くらいだと難しい会話も必要ないし、日本人が誰もいない学校だったので、自然と英語が身につきました。あの10ヶ月が、後々の自分にとって大きかったですね。

金丸:そのときは、オーストラリアのどちらに?

ヒロド:メルボルンです。ひいおじいちゃんの代から、縁のある街なんですよ。

金丸:メルボルンに行った人って、みんな口をそろえて「いいところだ」と言う印象があります。

ヒロド:1日に四季を感じられるというか。気候もいいですし、街並みもすごくきれいですし。

金丸:日本ではどこにお住まいだったんですか?

ヒロド:兵庫県です。母は今も西宮に住んでいます。

金丸:おお。甲子園球場がある西宮ですか。

ヒロド:毎年夏は高校野球の取材で甲子園に通っていますが、実家とは目と鼻の先の距離です。

金丸:“聖地”のすぐそばで、子どもの頃から野球少女だったんですか?

ヒロド:それが、まったく野球に関心がなかったんです。今の自分からは考えられないし、当時の自分に「あなた、何やってるの!」と怒りたいくらい(笑)。

金丸:ええっ!?てっきり、野球一筋だとばかり。

ヒロド:実は、野球経験はなく、野球ファンになったのもずいぶんあとです。小学4年生から中学2年生までは、ヨットにはまっていました。

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