連夜会食を重ねる、役員や経営者たち。場数を踏んだ達人たちの会食には、「商談」という無粋な空気は存在しない。
求めるのは、目先の成否ではなく、長期的な信頼。だからこそ、単なる食事の場を超越した店選びのセンスが必要だ。
時には高級店を、時には意表を突く路地裏の隠れ家を。心地よい時間と比例して相手の好感度を上げてくれる店は、最大の武器になる。
会食の達人たちに聞いた、大切なゲストをもてなす「心地いい一軒」を紹介する本特集。
第2弾の今回は、盛り上がる会話を止めない「フルアテンドの店」3軒をピックアップ。肩肘張らない焼肉、鴨料理、焼き鳥の「肉料理」が相手の心をがっちり掴む!
◆
東京カレンダーアプリ(iOSの方・Androidの方)なら、発売中の月刊誌最新号の電子書籍がどこよりもお得に購入いただけます!また、この記事から1クリックで、レストラン予約サイト「グルカレ by 東京カレンダー」へ。すぐに店の予約ができます!
達人が考える会食とは
「美食家ではないが、美味しい料理を食べることは大好き。その感動を介してコミュニケーションを図るのが会食のキモだと思います」
1.下戸を感じさせないテンションで。コミュニケーションが会食の肝
『誇味山』
全員が話に混ざれるよう、さりげなくコントロールして会話のバランスをとる
山下隆一郎さんにとって、会食は互いの意思疎通を図り親交を深めるもの。
店選びの基準は抜群の「美味しさと会話しやすさ」。気さくに語り合いたい、そんな理想を叶える店は西麻布にある。
◆
海外駐在時代も帰国後も、山下さんにとって会食は「実際に会って話すからこそ取れるコミュニケーションの場」という。特にいまは元同僚やゴルフ仲間、友人など、プライベートの集まりが多いため、仕事の話はなるべくしないのが信条。
「話題に加われていない人がいないか常に注意を払い、全員が楽しめるよう、会話のバランスも図っています」と山下さん。
だから、4人でちょうど良い個室のクローズド感に加え、ひとつのロースターを囲んで、工夫を凝らした焼きたてが次々供される『誇味山』は足繁く通う1軒だ。
和牛のスペシャリストである込山秀規さんがフルアテンドで振る舞う唯一無二のスタイルにも全幅の信頼を寄せている。
しっとり寛げる空間では、下戸を感じさせないテンションで場を盛り上げる
実はお酒が一滴も飲めない山下さんにとって、料理の美味しいお店は会食場所を選ぶ際に外せない条件。
それゆえ、おまかせコース1本で和牛のみが登場し、独自配合の調味料をいくつも用意して各部位のベストを引き出す緩急自在のタレ焼肉は好きになって当然。
「本当は最初からご飯が欲しくなりますが、グッと我慢(笑)」と言い、「飲む方のノリに負けないようテンションを上げて『飲んでないのに』と驚かれる」というほど、楽しんでいる。
ロゼ色の焼き上がりが見事な「シャトーブリアンカツサンド」は、あえてB級に近いイメージで作られた逸品。自家製のソースが赤身の旨さを引き出す。
料理はすべておまかせ(¥22,000)より。
日本酒もワインも銘品を厳選。日本酒1合¥1,500~、グラスワイン¥1,500~。
『中国飯店 紫玉蘭』
「六本木『中国飯店』の姉妹店ですが、本店よりも少しリーズナブルで、カジュアルな会食に向く。個室もあり、人数が多いときも重宝します」
達人が考える会食とは
「相手を知る最速の場所と考えています。表面的なビジネスの話をするのではなく、価値観を共有することを大切にしています」
2.とことん相手ファーストで「なぜか心地良い」を戦略的に作り出す
『十番 無鴨黒』
会食の主たる目的は相手との共通点や新たな一面の発見にある
「日常にラグジュアリーを」というコンセプトのもとに上質なレザーグッズを展開するアパレルブランドの代表・稲富佳織さんは、会食でもゲストの心地良さを最優先する。
信頼感を高める、細やかな気配りを参考にしたい。
◆
上質なライフスタイルに寄り添うイタリア発のレザーブランド「BONAVENTURA」。代表取締役社長を務める稲富佳織さんは会食でも、自社のブランド理念と同様に流行に左右されない上品さと誠実さを備えた店選びを心がけている。
「相手の方の心地良さを最優先し、互いの理解を深めるのがゴール」と言うように、その会食ルールには細やかな気配りが光る。
食事のペースを合わせて目線の先を読むことで、相手が求めているものを理解し、共感につなげる
まず、相手ファーストであること。仮に同じゲストでもその日の状況を先読みし、料理や会話選びに生かすという。
「分かってもらえている」という相手側の安心感は場の空気に直結するため、食事のペースをさりげなく合わせるように意識。
さらに目線の先を見て、いま相手が求めているものを察知するように努める徹底ぶりに頭が下がる。
地に足が着いた料理とサービスに加え、落ち着いた空間も好印象
その意図をくみ取ってくれるお店として稲富さんが全幅の信頼を置くのが『十番 無鴨黒』。
最上鴨という厳選食材を軸に中華ベースや、いまの時季は冷しゃぶのコースも用意しており「特別な会食の舞台としても申し分なく、長いお付き合いの方とも何度も訪れています」と、料理の味やサービスの質にも太鼓判を押す。
一番人気の「スペシャリティ“酢鴨”」(中華のお決まりコース¥8,000の一例)。
人を想うセンスに長けた“会食の達人”ゆえ、その選択には確かな説得力がある。
『ニュー松坂 六本木店』
「東京タワーを望む都会らしい景色と鉄板の上でのパフォーマンスに心が弾みます。特に海外からのゲストにはとても喜ばれます」
『NOGI』
「品の良いポーションの中華を楽しめる。相手を気疲れさせない雰囲気と洗練の料理、サービスに絶対的な信頼を置いています」
達人が考える会食とは
「企画のアイデアを話し、その分野の第一線で活躍されている方からフランクに意見をもらい議論する。一種のマーケティングの場」
3.関西人の腕の見せどころ。肩肘張らない横並びのカウンター席がちょうどいい
『焼き鳥 かみむら』
渋谷から少し離れた静かな住宅街にあり、経営者や著名人の常連も多い一軒
会食を「ビジネスの可能性を最大限に広げ、新しい価値を共に探る場」と捉える𠮷川 登さん。
相手先に負担をかけないコスパの良さや細やかで柔軟なサービスなど、徹底したゲスト目線で提案する店とは?
◆
賑やかな店が多い渋谷はビジネス会食には不向きな街に思えるが、駅から離れた南平台町近辺は閑静な住宅地にポツポツと大人好みの隠れ家が見つかる。
𠮷川 登さんは「お相手の会社から近く、自宅へ帰りやすいことを前提に、相手先が行ったことがなさそうな店を選ぶことも」と、立地の意外性で序盤からゲストの心を掴む。
料理が美味しいのはもちろん、癖の強すぎないジャンルを選び、客のリクエストにも柔軟に対応してくれる店主やスタッフの人柄も重視。
細かなリクエストにも応えてくれる店主の人柄が素敵。週1で通うこともある
そんな𠮷川さんの理想を体現するのが『焼き鳥 かみむら』だ。店主は中目黒の『焼鳥 鳥よし』で研さんを磨いた名門仕込みの腕前。
ストップ申告制のおまかせだから、ビジネスの話にも集中できる
ストップ申告制のおまかせで会話を邪魔せず、腹具合にあわせて調整できるから食の細いゲストでも気を使わせない。
「“この味と雰囲気にしては安い”というコスパも大切にします」という関西人らしい視点も、相手に負担を与えず次回のお誘いにもつなげやすい。
「アットホームな雰囲気で店主の人柄も良く、お連れした相手がその後通うケースもよくあります」という事実が、ゲストと良好な関係を築き上げている何よりの証拠だ。
『Na Camo guro』
「名物の『鴨すき』はスタッフが目の前で焼いて提供してくれるので、会食中の会話を遮らず重宝します。質に対して価格もお手頃」
『材木町 鮨 奈可久』
「長年通っていて、好みに応じて柔軟な対応をしていただける。客層は落ち着いた常連の経営者が多く非常に雰囲気の良い空間です」
さらに詳しく知りたい方は「会食の神髄」を今すぐ手に入れよう!
『東京カレンダー』2026年6月号は「会食の神髄」。AI時代こそ、会食上手が出世する!
月刊誌『東京カレンダー』は、毎月21日頃の発売です。お近くの書店、コンビニでお求めいただけます。
⇒紙版をお求めの方はこちらから
また、買いに行く時間がない方、近くのお店で売り切れてしまっている方には、インターネットでの購入もお勧めです。
⇒通常版はこちらから
⇒特別増刊はこちらから
最新号も過去号(約10年分)も、東カレアプリ内のコインで購入するのが一番お得です!(通常版のみ)
⇒アプリでのご利用はこちらから(iOSの方・Androidの方)
※最新版のアプリをダウンロードしてください。
月刊誌最新号「手土産の極意」はこちらから!
今月の『東京カレンダー』は「手土産の極意」。ビジネスにおける「戦略的な贈り物」、それが手土産だ!
月刊誌『東京カレンダー』は、毎月21日頃の発売です。お近くの書店、コンビニでお求めいただけます。
⇒紙版をお求めの方はこちらから
また、買いに行く時間がない方、近くのお店で売り切れてしまっている方には、インターネットでの購入もお勧めです。
⇒通常版はこちらから
⇒特別増刊はこちらから
最新号も過去号(約10年分)も、東カレアプリ内のコインで購入するのが一番お得です!(通常版のみ)
⇒アプリでのご利用はこちらから(iOSの方・Androidの方)
※最新版のアプリをダウンロードしてください。
































