Q1:初デートで避けるべき言動は?
雄大と出会ったのは、去年開催された食事会だった。女性陣は、私と同じ総合商社に勤める同期三人組。男性陣の職業はバラバラで、雄大は、繊維系の会社に勤めていると言っていた。
京都出身の34歳。背は高くないけれど、清潔感があって、何より話していて疲れない。仕事の話やプライベートの話をしていると、彼はとても穏やかに聞いてくれた。
「美咲さんって、ザ・東京って感じがするなぁ」
彼はそう笑ってくれた。あの瞬間、私の中で何かが動いた気がした。35歳の私が、ここ数年で一番ときめいた瞬間だったと思う。
その日のうちに、連絡先を交換した私たち。最初のLINEは、翌日の夜に彼の方からきた。
― 雄大:昨日はありがとうございました。よかったらまた食事でも。
― 美咲:こちらこそ。お話できて嬉しかったです。ぜひ行きましょう。
1回目のデートは、広尾のイタリアンを彼が予約してくれていた。カジュアルすぎず、気取りすぎない絶妙な店選び。
― 合格。むしろ高得点…!!
思わず店内を見渡してそう唸る。そしてデートも楽しくて、雄大はとても素敵だった。
「美咲さんって東京出身なんですか?」
「そうなんです。正確に言うと、調布の方ですけど」
「へ〜すごい」
「雄大くんは?いつから東京に?」
「僕は社会人になってからです。なので、いまだに東京タワーとか見ると、めっちゃテンション上がります」
「でもそれは、私もですよ」
そう言って二人で笑い合った。
彼は丁寧に話を聞いてくれて、ワインも嫌味なくスマートに選んでくれる。
しかもお会計は、私が財布を出す前に彼がすっと済ませてくれる…と、かなり完璧な流れだ。
「雄大くん、ご馳走さまです」
「いえいえ。今日は来てくれて、ありがとうございます」
返答まで完璧だった。そして少しだけ沈黙が流れる。すると、察したのか雄大の方から2軒目に誘ってきてくれた。
「この後…どうしますか?もう1軒行きます?」
スマホを見ると時刻は22時過ぎだ。もう少しいられるし、明日はお休み。だから、私は笑顔で頷いた。
「いいですね。行きましょう」
しかし雄大は、少しだけ頭を抱えた。
「どこ行こうかな…すみません、広尾であまり飲まないので、店知らなくて」
「あ!それなら、西麻布でもいいですか?知り合いがバーをやっていて」
「もちろんです。さすが美咲さん」
今いる広尾のお店から、目的のバーは、歩いて15分。絶妙な距離だ。だからお店を出てすぐに、タクシーを拾うことにした。
「じゃあ、タクシーに乗っちゃいましょうか。私、タクシー代出すんで」
「え、いいんですか?…じゃあ、ここはお言葉に甘えちゃおうかな」
こうして、私たちは2軒目へ移動し、再び話に花を咲かせる。
「雄大くんって、やっぱり話が面白いですね」
「そうですか?嬉しい。でも美咲ちゃんも、意外に気さくで話しやすくて良かったです」
「え?そうですか?」
「いや、めっちゃ美人さんだし。もっと冷たいのかなと」
「ひどい(笑)そんなことないですよ」
この2軒目も雄大が支払ってくれたので、丁寧にお礼を言って、この日は解散となった。
― 久しぶりに、素敵な人に出会えた…!!
そう思い、私は浮き足だって帰路についた。






この記事へのコメント
何を?
いかにも派手で金遣い荒そうな歳上女じゃ、ねぇ。 ご両親も泣くわ。