Q2:2回目のデートの後、男から連絡が来なくなった理由は?
2回目は、私が選んだ南青山のフレンチにした。
「お店、選んでもらっちゃってすみません。僕が押さえるべきだったんですけど…」
「いえいえ。そこは、手が空いている方がやりましょう」
別にデートであっても、男性がすべてエスコートする必要はないと思う。そこはお互いイーブンでいい。
「さすが美咲さん、かっこいいな」
「ううん。雄大くん、忙しいかなと思って」
「ありがとう、助かりました」
そしてこのディナー中、私は彼に色々と質問をした。
京都のどこの出身か、ご実家は何をされているのか、どんな学生だったか…。ちょっと前のめりすぎたかもしれないけれど、気になる相手に対して質問が多くなることは仕方ない。
年齢的に、結婚を考えるのは当然のこと。これから先に進む可能性がある相手ならば、尚更だ。
しかし、雄大はすべての質問に穏やかに答えてくれた。そして、彼は京都にある老舗の呉服店の息子で、ご両親は今も京都に住んでいるということが判明する。
「え…雄大くん、すごくない?」
「いや、まったく。普通だよ」
謙遜する彼の佇まいに、私はますます惹かれていく。
― この人と結婚したら、私の人生はどう変わるんだろう。将来は京都へ移住?
そんな想像まで、勝手に膨らんで幸せな気持ちになった。
「素敵だね!私、京都好きなんだ。どこか、おすすめのお店とかあれば教えて欲しいな」
「そうなん?美咲ちゃん、京都行くの?」
「うん。ご飯を食べに行くことが多いかな。予約の取れない名店も多いでしょ?」
「美味しいご飯屋さん、たくさんあるからなぁ」
そこから、雄大の京都の話を私は前のめりに聞いた。男性の話を聞くのは、デートの鉄則。
だから甲斐甲斐しく、私は「うんうん」と頷きつつ、適度にツッコミも入れながら聞いていた。
「美咲ちゃんは?ご両親は、今も調布?」
「うん、そうだよ。たまに帰っているかな」
「いいなぁ。実家が近くて」
そうして、この日のデートもとても盛り上がったので、私の中で、何かがカチッとハマる音がした。
なので解散となった時。私は、思い切って彼に尋ねてみた。
そして一緒のタクシーへ乗り込んだ私たちの間に、静かな沈黙が流れる。
― このパターンは…。
私は、この答えを知っている。
だから私はそっと、彼の手の上に自分の手を重ねてみる。二度目のデートでは、多少のスキンシップがないと、次に進まない。すると雄大は、驚いて私の顔を見たものの、そのままぎゅっと手を握り返してきた。
― これは…お互いに“アリ”ってことだよね。
麻布十番の私のマンションの下へ着き、私は笑顔でこう言った。
「雄大くん、今日もありがとう。またすぐにね」
「うん。またね。お休み」
優しい目だった。私は、彼が次のデートで、ちゃんと告白してくれると信じて疑わなかった。
しかしこの翌日。朝に送ったお礼のLINEが、なかなか既読にならない。
最初、私は焦らなかった。「仕事が忙しいのだろう」、と思った。それに、認めたくない。きっと本当に忙しいだけ…。
しかしこの後、ほとんどLINEが来なくなって、気がついた。
― あれ?もしかして、二度のデートで終わった…?
仕事も友達も住む場所も…全部自分の力で手に入れてきた。35歳まで、何ひとつ妥協してこなかった。外見だって、頑張って磨いている。
でも、今、私の隣には誰もいない。
私は、何を間違えたのだろうか。
デート中も、私は完璧だったはず。お店選びのセンスも見せた。会話の知性も見せた。彼の文化に合わせる柔軟さも見せた。
私は、まだ間に合うのだろうか。そして、何が悪かったのだろうか…。
▶前回:サプライズで彼女を喜ばせていたのに…。交際1年で、27歳女が突然別れを切り出した理由
▶1話目はこちら:「あなたとだったらいいよ♡」と言っていたのに。彼女が男を拒んだ理由
▶NEXT:5月17日 日曜更新予定
二度のデートで完璧だったはずなのに…彼女が振られた理由とは?






この記事へのコメント
何を?
いかにも派手で金遣い荒そうな歳上女じゃ、ねぇ。 ご両親も泣くわ。