SPECIAL TALK Vol.139

~調子が良くても悪くてもゴルフって最高に面白い~

金丸恭文氏 フューチャー株式会社 代表取締役会長兼社長
大阪府生まれ、鹿児島県育ち。1989年起業、代表取締役就任。日本ハンドボール協会会長。


アメリカ4シーズン目。目指すは複数の優勝


金丸:アメリカに行って来季で4年目になりますね。

勝:はい。アメリカは本当にレベルが高いです。ただ、昨シーズン、世界ランキング1位のジーノ・ティティクル選手との戦いは、自分としては相当やれた手応えがあります。

金丸:2025年シーズンの米国女子ツアー最終ラウンド。すごい試合でしたね。

勝:最終組の組み合わせで、世界ランク1位と2位のところに放り込まれて。

金丸:プレッシャーの極地だったのでは?

勝:でも緊張はなくて、「楽しもう」と思ったし、ちゃんと楽しんで回れました。だいぶいいスコアだったのでやりきった感はありつつも、結果として負けてしまったのは悔しい。気持ちをどこに持っていけばいいか分からない状態で終わっちゃいましたね。

金丸:来年こそリベンジですね。ティティクル選手との戦いもそうだったと思いますが、接戦になったときに「負けるかも」と考えちゃダメじゃないですか。「勝てる」「勝つぞ」と思わないといけない。

勝:そうですね。そう思うためには、やっぱり根拠のない自信が必要かもしれません。

金丸:ゴルフは、一緒に回る人の一挙手一投足を見ることもできますよね。

勝:だから打つときだけじゃなくて、結構、顔も見ますよ。「私より緊張しているな」と感じたら、「あ、いける」と思う。でも、ゴルフはそこからが難しくて、相手が強ければ強いほど、ひとつのショットで流れが変わってしまう。だから最後まで気が抜けないし、最後まで諦めないのが重要です。

金丸:私はゴルフほどメンタルが如実にプレーに出る競技はないと思っています。「右に飛んだら嫌だなー」と思って打つと、なぜか右に飛んでしまう。

勝:すごくわかります。そういうときは「右に飛んでほしくない」じゃなくて、「左に飛ばすぞ」って考えます。

金丸:なるほど。発想を逆に。「こっちに行ったら嫌だ」じゃなくて、「あっちに行ったら嬉しいな」と。

勝:そうそう。そこもポジティブに、ですね。実は私、プロになって以降、「調子がいいぞ」という状態で勝った試合って、2019年の中京テレビ・ブリヂストンレディスオープンくらいしかありません。

金丸:ええっ!?じゃあ、あとは「あんまり良くないな」と思いながら勝っていたんですか。調子が悪い中でも優勝を経験すれば、多少のことでは諦めない気持ちにはなるかもしれないけど、なんだか面白いですね。

勝:そもそも私、調子が悪いときの自分も好きなんです。

金丸:これまでたくさんのアスリートの話を聞いてきましたが、そんなことを聞くのは初めてかもしれません。

勝:調子が悪いときって、お風呂に入っている間も何をしていても、ゴルフのことを考えます。そんなふうに、ゴルフのことをずっと考えているのが好きなんですよ。

金丸:じゃあ、もうやめたい、なんて思ったことは?

勝:一回もないです。

金丸:どんなに調子が悪くても?

勝:ないです。

金丸:すごい。ゴルフをするべくして生まれてきたような(笑)。

勝:ゴルフって、すごい面白いんです。調子が悪くてもパターが入れば優勝するし、そのときの運って絶対にある。だから諦めなければ、誰にでもチャンスがある。

金丸:それを本心で言えるのが、勝さんの強みだと感じます。さて、勝さんの今年の抱負は?

勝:もちろん優勝です。1勝にとどまらず複数優勝をしたい。一度勝てれば、そのあとはいけると思っています。

金丸:今シーズンのご活躍を心から期待しています。ばっちり優勝して、今度はタイガースの沖縄キャンプでお会いしましょう。今日は本当にありがとうございました。

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