~引っ込み思案だった自分に落語が扉を開いてくれた~
死ぬまで楽しめる落語をみんなに知ってほしい
金丸:女性の落語家が増えているとおっしゃっていましたが、落語界全体は発展しているのですか?
二葉:大阪の若手が今めっちゃ面白いです。でも大阪はお笑いに対して厳しいところがあって、「チケット料金ぶん笑わせろよ」って感じがします。
金丸:私は大阪に住んでいた時期もあるので、分かります。
二葉:そもそも落語って、時代と逆行してる。漫才とかコントと違って、昔の言葉が出てくるし、文化みたいなもんを知らないと、おもろい部分が伝わらない。ひとつの演目が長くて、おもんないとこが平気で10分続くこともある。そういうところに良さがあるんですけどね。
金丸:だから、大人の娯楽ですよね。落語界からすると、二葉さんに期待するところも大きいのでは?優勝してから、周りの視線が変わったでしょう。
二葉:変わりましたね。私自身は全然変わってないから戸惑ってます。大きい目標とかあんまりなくて、もっと伸び伸び、自由に落語ができるようになったらいいなあ、くらいで。
金丸:落語に対して、もっと多くの人に興味を持ってほしいと思いますか?
二葉:あっ、それは思ってます。ちょっと敷居が高いと思ってはる人もまだいてるみたい。
金丸:世界観に引き込まれると楽しいんですけどね。
二葉:そういうのもあって、去年から「深夜寄席」というのを始めました。天満天神繁昌亭という小屋があるんですけど、そこで毎月最終金曜日の夜9時45分から11時まで、3人か4人出て、1,500円。初めて寄席に来るような人もフラッと来やすいかなと思って。
金丸:まず体験してもらうというのが大事ですからね。
二葉:フライヤーのビジュアルもキャッチーなものにして、「寄席に行く俺、かっこええやん」と思えるようなもんにしたいなと。特別な感じじゃなくて、日常にある会にしたいんです。
金丸:多くの娯楽の中のひとつとして、当たり前に受け入れられるような。
二葉:ほんまにそう。寄席と町と一緒に盛り上がるのがええなと思ってるんです。思いが通じたのか、近所の喫茶店が深夜寄席の開演時間まで営業時間を延ばしてくれはったりして。
金丸:チャレンジを応援して、一緒に汗をかいてくれる人がいる。いいですね。落語の世界に入られて約15年ですが、日々楽しいですか?
二葉:『子は鎹(かすがい)』という演目は100回以上やってますけど、毎回、「こういうことか」って発見がある。だから死ぬまで楽しめるなって。今、39歳ですけど、どんどんできることが増えてて、年取るのが楽しみです。点滴持ちながら高座上がって、笑っていいんか分からん状態までやりたい。
金丸:それを見てみたい(笑)。今後も、自然体の二葉さんが落語の面白さをどんどん広めていかれるのを応援しています。今日は本当にありがとうございました。




