~日本随一の「応援のプロ」として、テニス界と日本を励まし続けたい~
令和のニューリーダーたちに告ぐ
日本人としては恵まれた体格と、時速230キロのサーブ、そしてガッツを武器に世界を回り、日本人男子として62年ぶりにウィンブルドンのベスト8に進出するなど、日本中を沸かせた松岡修造氏。
現在もスポーツキャスターとして、オリンピックをはじめ世界的なスポーツイベントで、現地レポーターとしてお茶の間を賑わすほか、テニス界の発展とジュニアの育成のために、強化合宿やイベントなど精力的に活動している。
錦織 圭選手をはじめ多くの選手たちの背中を押し、世界に送り出してきた松岡氏の素顔に迫りながら、これからの日本のスポーツ界、社会が進むべき道について語り尽くしてもらった。
金丸:本日は松岡修造さんをお招きしました。お忙しいところ、ありがとうございます。
松岡:こちらこそ、お招きいただき光栄です。
金丸:今日の対談の舞台は外苑前『JULIA』です。恵比寿からこちらに移転して2年。ソムリエの旦那様とシェフの奥様のおふたりによる、日本の食材にこだわったフレンチベースのイノベーティブを楽しめるそうです。
松岡:お料理も楽しみですね。
金丸:普段、夜は会食が多いんですか?
松岡:そういう機会はほとんどなくて、だいたい家族と一緒です。でも、最近はひとりで外へ食べに行くことが多いですね。
金丸:えっ、おひとりで?
松岡:今、家に僕しかいないんですよ。妻は宝塚歌劇団に入団した長女について行きまして。
金丸:松岡さんのお母様も宝塚出身でいらっしゃるから、血は争えませんね。
松岡:行きたいと言うなら、親としては送り出すしかないですね。
金丸:おひとりで、どんなお店に行かれるのですか?
松岡:それこそ『東京カレンダー』を見ながら、いいなと思ったところに。
金丸:対談に呼ばれたから、そうおっしゃっているのではなく?
松岡:本当ですよ(笑)。カウンターが好きなんです。お鮨でも天ぷらでも、匠の技を見るのが至福で、一言もしゃべらずにじっと見ています。
金丸:料理人からしたら、かなりのプレッシャーじゃないですか?
松岡:ある意味、勝負かもしれません(笑)。本当に一言もしゃべらないから。「プライベートだとすごい無口なんだ」と思われているでしょうね。
金丸:食べるときも「美味しい」とも言わず?
松岡:いや、そこはクセというか、職業病というか、『くいしん坊!万才』を約26年もやったので、「美味しい」以外の感想を絶対に言うんです。
金丸:それは、大将やシェフに向けて?
松岡:ひとりごとです。じっと見ていると思ったら、今度は身動きせずにひとりごと。「なんだこいつ!?」って思われてるんじゃないですか(笑)。
金丸:これを読んだ料理人は、ホッとするかもしれませんね。不機嫌だったとか、何かが気に障ったとかではないとわかって(笑)。
松岡:そうですね。匠の技を堪能していただけです(笑)。
金丸:さて、松岡さんは現役引退後もずっと日本のテニス界に関わられていますね。
松岡:「修造チャレンジ」と銘打った男子のジュニア強化合宿を30年ほどやっています。
金丸:私は日本ハンドボール協会の会長を務めていますので、今日は松岡さんご自身のことだけでなく、スポーツについていろいろと伺いたいと思います。どうぞよろしくお願いします。




