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友情の賞味期限 Vol.13

曖昧な関係だった彼がいきなりプロポーズ。38歳女が立場を逆転できたワケ

西宮ことり

◆前回までのあらすじ

セレブ専業主婦の愛梨(37)、バリキャリ共働き夫婦の由里子(38)は、子どもの習い事が一緒で友人関係に。まりか(38)は、起業家兼ピラティスインストラクターで、由里子とは昔の飲み友達。3人は立場やキャリアが違うものの友情を育むようになった。まりかは、一度は距離を置いた颯斗と再び会うようになり…。

▶前回:「2人目が欲しい」と伝えた夜。夫の冷たい態度に、揺れる38歳妻の女心


運命の相手…?
まりか(38歳)Web制作会社経営/ピラティスインストラクター


「ねぇ。大丈夫?なんだか、元気がないみたいだけど」

六本木のピラティススタジオで、今日最後の個人レッスンを終えたあと、鏡越しに私を見ながら“マダム”はそう言った。

「えっ。わかります…?」

「そりゃ、わかるわよ。毎週会ってるんだから。でもレッスン中はいつも通りだから偉いわね。さすがプロ」

私が勝手に“マダム”と心の中で呼んでいる顧客の瀬川さん。
50代後半なのに肌に張りがあり姿勢も美しく、aloのウェアを堂々と着こなしている。

私は苦笑いして「ちょっと考えごとをしていて」と濁した。けれど、その“考えごと”が先週からずっと心を覆い尽くしている。

「言いたくなければいいんだけど…私でよければ話聞くわよ。こう見えて、経験豊富なおばちゃんだから」

マダムの優しさに心がほぐれる。

「ありがとうございます、実は…」

私は颯斗と行った温泉宿での出来事について、話すことにした。

この記事へのコメント

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No Name
友達関係に賞味期限を設けてる(決めてる)人なんていないよ。まりかと愛梨はつい最近知り合ったばかり。ずっと仲良くしたいと思っていても人生の様々な変化やその時々の悩みや状況の違いから疎遠になる事もある。絶交ではないけどお互いもう連絡しづらくなる場合も。 由里子とも音信不通の数年を経て友達再開したばかり。友情云々…かけがえのない大切な友達…言うには時期尚早。颯斗の変わり様は現実味ゼロ。なんだったんだろう、この連載は。
2025/10/29 05:5723
No Name
すぐに子供が欲しいことをなんで先に言わないんだろう? 颯斗も随分焦るなぁ、目的は金だろうね👌
2025/10/29 05:2612
No Name
冷笑
2025/10/29 05:1311Comment Icon1
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友情の賞味期限

西宮ことり

結婚するか、しないか。
子どもを持つか、持たないか。
キャリアを追い続けるか、それとも手放すか。

私たちは、人生の岐路に立つたびに選択を重ねてきた。
女性の場合、ライフステージに応じて人間関係も変化していく。
同じ境遇の人と親しくなることもあるが、それは一時的なつながりにすぎないことも多い。

何にも左右されない“女の友情”は、本当に存在するのだろうか。
それとも――友情にも「賞味期限」があるのだろうか。

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