オーストラリアを代表する老舗ワイナリー『ペンフォールズ』が6月17日、大阪・関西万博のオーストラリアパビリオンで、「ペンフォールズEXPOマスタークラス」を開催。
数々の受賞歴を持つフラッグシップワイン「グランジ」をはじめ、『ペンフォールズ』の代表的なワインのテイスティングが行われたこのイベント。
参加者はバーサプライヤーや酒販関係者がほとんどの中、なんと特別に東京カレンダー編集部がご招待をいただいた!
世界最高峰と称賛される“伝説のオーストラリアワイン”の魅力を、ここに紹介しよう。
オーストラリアパビリオンにワインラバーが集結!
日に日に熱を増している大阪・関西万博。入場ゲートから20分ほど歩き、万博のお祭りムードに心を躍らせながらオーストラリアパビリオンへと到着した。
今回お招きいただいた「ペンフォールズEXPOマスタークラス」は、『ペンフォールズ』の5種類の上級ワインをテイスティングしながら、そのワインに対する知識を深めることを趣旨としたイベント。
イベントの目玉は、ブランドのアイコンである「グランジ」のテイスティング。市場価格が10万円以上するものもある高級ワインで、世界のワインラバーや富裕層にもファンが多い1本だ。
どんな味わいなのか、想像するだけでワクワクが止まらない。ウェルカムドリンクのリースリングをいただきながら、イベントの開始を待つ。
オーストラリアワイン醸造の礎を築いた『ペンフォールズ』
いよいよイベントがスタート。オーストラリアパビリオンのナンシー・ゴードン政府代表の挨拶に続いて、今回のイベント講師を務めるブランドアンバサダーのジョシュア・イム氏が登場。はじめに、『ペンフォールズ』の歴史を語ってくれた。
『ペンフォールズ』は、イギリスから移住してきた医者のクリストファー・ローソン・ペンフォールド博士が妻のメアリーとともに1844年に創業。
南オーストラリアのマギルで医療用の精酒強化ワインを造ったのが始まりで、その精酒強化ワインが評判に。
1889年のパリ万博で「トーニー」が金賞を受賞し、さらに高い評価を受け、ワイナリーが大きく発展していった。
その後、ワイン醸造家のマックス・シューバートが1951年に「グランジ」を世に送り出す。
ヨーロッパに旅行中、シューバートはボルドーワインをテイスティングした際にリッチで凝縮感の高い味わいに衝撃を受け、その経験が『ペンフォールズ』でのワイン造りに大きな影響を与えたといわれている。
当時のオーストラリアでは長期熟成のワインが主流ではなかったものの、マックス・シューバートは信念を貫き「グランジ」の醸造を続け、1960年にファーストヴィンテージが評論家から高い評価を受ける。
そして『ワイン・スペクテイター』誌で、1955年ヴィンテージが“20世紀における最も偉大なワイン12本”の一つとして称賛され、世界中からラグジュアリーの象徴とされる現在のグランジの地位を築いた。
以来『ペンフォールズ』はアイコンの「グランジ」をはじめ、上質で個性豊かなラグジュアリーシリーズのワインたちを世に送り出している。