
上戸彩が銀座のフレンチで本音トーク!女優25周年、3児の母、40歳を目前にした現在地
料理は言わずもがな。「行くと元気がもらえます」と『赤坂おぎ乃』の荻野聡士さんが、推すのが“大石劇場”とも評されるカウンターフレンチ『銀座大石』。
初訪問の女優、上戸 彩さんが終始笑顔を見せたその理由とは──。
「じっくり料理を味わえる貴重な機会なので、今日はとても嬉しいです」
シャンパンを美味しそうに味わい、供された料理を慈しむように切り分け、口に運ぶ。そして大きく口を開けて笑い、シェフのボケにすかさずツッコむ。
その間、途切れることなくシャッターが切られるも、上戸さんはカメラの存在すら忘れているように、ごく自然体でこの瞬間を楽しんでいた。
「普段はキッチンで子どもを抱っこしながら、立ったまま何かを口にすることもしょっちゅう。
外食もしますが、まず子どもに食べさせることが最優先で、自分のことはどうしても後回しになっちゃいますね。もちろん、家族全員でテーブルを囲む時間は、ひとりで食べるときの何倍も幸せを感じます。
でも、料理を味わうという意味では、今日みたいな機会でないと難しくて。だから、すごく嬉しかったです」
女優デビュー25周年を迎える上戸 彩の現在地
キャリア25年を数える女優で3児の母。当然、その毎日は息つく暇もないだろう。だが、上戸さんから滲み出るオーラは、どこまでも穏やかで幸福感に満ちている。
「今は、子どもと過ごす時間が最優先。一緒に寝起きし、家を送り出す時に横にいることをマイルールとしています。それはやっぱり、彼らの今を見られるのは、この瞬間しかないからです」
最近では子どもを連れてきてOKという現場も増えているというが、上戸さんはそれを「しないのではなく、できない」のだという。
「作品に集中できなくて、自分が落ち着かないんです。器用じゃないので、スイッチの切り替えができないというか。
現場だけでなくても、子どもたちには基本、私の出演作を見せたことはないし、別に見なくてもいいって思っているんです。女優とママの自分は全く別なので、違う魂が宿っている女優の姿を見られることに抵抗があるのかもしれません。
だから、子どもを連れて現場で役に入れる女優さんは、すごいなって純粋に尊敬しかないですね」
改めて、今号の特集テーマに沿って、上戸さんが刺激をもらう存在を尋ねると、ふたりの名前を挙げてくれた。
「蒼井 優ちゃんとベッキーとは月に1回、子どもを一緒に家で遊ばせながら、大人も楽しむ会を開催しています。私、同世代の女優さんとご一緒した作品が少なかったので、仲間ができたことがすごく嬉しい。
育児と仕事の両立、時間の使い方、エネルギーの振り分け方まで、なんでも相談できる彼女たちと会話することで、自分はこのスタイルでいいんだ、って自信も持てるようになりました」
それは、今年40歳を迎えるという年齢面も大きいという。
「ようやく精神年齢に実年齢が追いついてきた感じがします。若い頃は、これを言ったら生意気だなぁ、これじゃあ女優さんのお仕事来なくなっちゃうなぁと、あらゆることを気にして、イエスマンでいようとしていました。現場の皆さんが一番やりやすいよう、私は求められているものになればいいんだ、って。
今も求めているものに応えたい、という気持ちは変わらないですが、気が進まないものについては、気持ちを上手に伝えられるようになってきた実感がありますね。それは間違いなく、年齢と経験を重ねたから(笑)」
「嫌われたくはないけれど、嘘をついてまで良く見せようとは思わない」
デビュー25周年の節目でもある今年。15年ぶりに写真集を発売する。
「え、買ってもらえるかな?どんな内容を求めているんですか?どうすればいいんでしょう?って、お話をいただいた時は、私が一番戸惑いました(笑)。
でも、“いまの上戸さんのそのままを出したい。そのままでいてください”って言ってくださったので、お引き受けすることを決めました」
“誰からも好かれる上戸さん”―10代の頃から変わらない、そのパブリックイメージについて、怖いと感じることはないのだろうか。そう伝えると。
「そのイメージは大変光栄です。ただ、無理して自分を良く見せているわけじゃないですから。もちろん、私だって誰からも嫌われたくないですよ。でも、嘘をついてまで好かれたいとは全然。
今回の写真集も本当はもう少し体を絞って良く見せたかったけど、バタバタと忙しくてそんな時間は捻出できず……。わがままボディのままで臨んでいます(笑)」
女優として挑戦したい役も胸には秘めている。
「次はシリアスな役にも挑戦したいと思っています。ただ、先ほどお話しした最低限のマイルールを守れた上で……となると、なかなか難しいかもしれませんが」
どんなグッドオファーが届いても、“育児ファースト”に迷いはない。そんなブレない強さもまた、上戸さんが誰からも愛される理由だろう。
女優、上戸 彩が一層輝く日を、今は楽しみに待とう。
■プロフィール
上戸 彩 1985年9月14日生まれ、東京都出身。9月26日公開予定の映画『沈黙の艦隊 北極海大海戦』にフリージャーナリスト役で出演。7月10日には15年ぶり写真集『Midday Reverie』(宝島社)が発売。多彩な表情が収められた一冊となっている。
■衣装
トップス¥68,200、スカート¥140,800〈ともにアディアム/ADEAM 東京ミッドタウン店 TEL:03-3402-1019〉、イヤリング¥2,145,000〈ショーメ TEL:03-5635-7057〉
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