東横線沿いの横浜寄りのエリアは住宅街や学生街ゆえ、頻繁に訪れることがない人も多いだろう。
だが、ラーメンや洋食、パンなどの飾らないメニューなのに、こだわりを詰め込んだ絶品が数多くそろっている。
各駅から厳選した逸品を目指して、この機会に途中下車してみては?
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1.『プクプク亭』の2種ソースのハンバーグ
@日吉(ひよし)
創業して45年、日吉に移転して14年目となるこの店の名物のひとつが「特製ハンバーグ」¥1,980(220g)。
合挽肉と炒めた玉ねぎを使用し、丁寧に焼き上げる。素材と調理法はスタンダードながら、昼夜共に長蛇の列ができる人気ぶりはソースに理由がある。
牛すじ、香味野菜、赤ワイン、さらにしっかり炒めた小麦粉を使い、4日間煮込んでほろ苦く仕上げたデミグラスソース。ホースラディッシュを使用し、ほんのりピリリと辛味をきかせたタルタルソース。
2種のソースの個性が口の中でハンバーグと絡まって、肉の旨みをグッと引き立て、唯一無二の味わいへと昇華させる。遠来のゲストも多いことに納得のひと皿だ。
■店舗概要
店名:プクプク亭
住所:横浜市港北区日吉本町1-3-17 日光ビル 2F
TEL:045-564-0227
営業時間:11:30~LO14:15/17:00~LO20:00 ※月曜はランチ営業のみ
定休日:無休
席数:テーブル40席
2.『らすた』のコク旨ラーメン
@日吉
「現役生だけでなく、卒業後も海外勤務から帰国するたび寄ってくれる方もいますよ」と店長の香山浩二さん。日吉駅西口から延びる中央通りにある『らすた』は、慶應生のスタミナ源とでも言うべき店だ。
「らすた麺」(¥1,050)は地鶏と黒豚から旨みを抽出したスープ、秘伝の調味料を加えたかえし、たまごを多く使用した特注の太麺からなる。その見た目は家系に似ているが、コク深くもライトな味わいはここだけの味。
まずは定番を楽しみ、2度目からは麺の硬さ、脂の量、味の濃淡を注文時にリクエスト。替え玉では細麺も楽しめる。さらに卓上のにんにく、生姜、豆板醤などで味変させ、“オリジナルらすた麺”を完成させて。
■店舗概要
店名:らすた
住所:横浜市港北区日吉本町1-5-41 1F
TEL:045-565-1608
営業時間:11:30~LO25:00(土日祝~LO21:00)
定休日:無休
席数:カウンター19席
3.『パティスリー ラトリエ ドゥ アンティーク』のアートなケーキ
@菊名(きくな)
菊名駅を出てすぐの場所に、沿線きっての小粋なパティスリーがある。店内には焼き菓子の他、旬を大切に、艶やかなケーキが並ぶ。
中でも存在感を放つのが「アンティークルージュ」¥864。アジア大会で優勝したホールケーキ「アンティーク」を手のひらサイズにアレンジしたものだ。
上部の時計のあしらいはそのままに、滋賀県産の“幻のベリー”といわれるアドベリーのジュレとクリーム、ムースショコラブランをピンクのカカオバターと艶を出すナパージュでコーティング。
口に含むと、優雅な酸味と上品な甘みに思わずうなる。美しい見た目ゆえ手土産にも◎。
■店舗概要
店名:パティスリー ラトリエ ドゥ アンティーク
住所:横浜市港北区菊名7-1-7 ステーションプラザ菊名 1F
TEL:非公開
営業時間:11:00~14:00/15:00~19:00
定休日:月曜、火曜
4.『らっきょ&Star』の旨みたっぷりスープカレー
@綱島(つなしま)
札幌で学んだ味を綱島で13年。牛骨、豚骨、鶏ガラと3種の肉で取るスープは旨みが濃厚。ゆえに25種のスパイスを受け止め、香り、辛さ、旨みが一体となったスープとなるのだ。
代表となる「チキンスープカレー」¥1,170(ライスは別料金)はそこに別のスープで煮たチキンレッグ、ボイルしたにんじん、ボイル後に素揚げしたジャガイモなど、素材の味を引き出す手法で調理した具材を加えていく。
その美味しさは「野菜嫌いのお子さんも、うちでは食べてくれるんです」(店長・曽根博憲さん)と胸を張る。
週末は家族連れも多く、住民に愛される店として名をはせる。
■店舗概要
店名:らっきょ&Star
住所:横浜市港北区綱島西1-2-9 ゴールデンパーク 1F
TEL:045-542-3939
営業時間:11:30~LO15:00/17:00~LO21:00(土日祝11:30~LO21:00)
定休日:第2水曜
席数:カウンター6席、テーブル18席
5.『ローストビーフFrank』の出汁をかける肉飯
@東白楽(ひがしはくらく)
東白楽の大通り沿いに佇むローストビーフ専門店で、必食のランチと名高い「ローストビーフだし茶漬け(ビッグ120g)」¥2,365。
黒毛和牛A5の内もも肉を使ったローストビーフに、昆布と鰹節をベースにした秘伝の出汁をかけると……牛肉の旨みや甘みが出汁に溶け出し、複雑で贅沢な味わいに変化する。
まずはそのまま、次いで柚子こしょうや温泉たまごなどで味変させ、最後に出汁をかけて味わえば、3度の感動が訪れるはずだ。
■店舗概要
店名:ローストビーフFrank
住所:横浜市神奈川区西神奈川2-6-1
TEL:045-834-8020
営業時間:11:30~15:00/18:00~22:00 ※無くなり次第終了
定休日:不定休
席数:カウンター5席、テーブル8席
6.『トツゼン ベーカーズ キッチン』の売り切れ御免のバゲット
@大倉山(おおくらやま)
大倉山駅近く、朝からひときわにぎわうべーカリーが『トツゼン ベーカーズ キッチン』だ。
「かねふく」の明太子をたっぷり使った「明太フランス」(¥420)、看板商品の「バゲット トラディション」(¥400)は、40種ほどそろうパンの中でも特に人気を集める。
バゲットは水、塩、酵母、小麦とすべてがフランス産で、低温発酵した後に通常より高温で焼き上げるこだわりぶり。丁寧に作っている証しとして、1本1本にシリアルナンバーが入る。
■店舗概要
店名:トツゼン ベーカーズ キッチン
住所:横浜市港北区大倉山2-1-11
TEL:045-548-0568
営業時間:8:30~18:30
定休日:月曜
席数:テラス8席
7.『ブーランジェリー14区』の四角いクリームチーズあんぱん
@妙蓮寺(みょうれんじ)
口どけの良いブリオッシュ生地の香ばしさとあんこの上品な甘み、クリームチーズの程よい酸味が一体となって、懐かしさも感じさせる優雅な味わい。菓子パンで1番人気の「クリームチーズあんぱん」(¥220)だ。
妙蓮寺の駅から程近く、赤いシェードが映えるこの店は、パリのブーランジェリーでの修業経験もある八木哲郎シェフが手掛ける。
「日常に寄り添うパン」を目指し、価格を抑えるように考慮しつつ、厳選した素材で作り上げる。
■店舗概要
店名:ブーランジェリー14区
住所:横浜市港北区菊名1-4-2
TEL:045-642-6858
営業時間:10:00~LO19:30
定休日:水曜、木曜
8.『サリサリカリー』のパキスタンの家庭カレー
@白楽(はくらく)
店頭には、先代が「カリー」のレシピを携えて北海道から上京してきた車が。
いまや白楽名物となったその逸品は、パキスタンの家庭の味をそのままに、トマトと玉ねぎ、鶏肉、スパイス、そして味付けに塩のみという無水カレーだ。
スパイスの香りと鶏肉の旨みはしっかりあるのに余韻がスッと消えていき、次のひと口が止まらない。
サラダ、チャイとの「スリーコースセット」(¥1,500)で、つかの間のパキスタン旅行気分を楽しみたい。
■店舗概要
店名:サリサリカリー
住所:横浜市神奈川区西神奈川3-9-2
TEL:045-294-2136
営業時間:11:30~15:00/17:00~LO19:30(土日11:30~LO19:30)
定休日:木曜、第3水曜
席数:テーブル18席
9.『キッチン友』の老舗洋食の鉄板焼き
@白楽
創業61年目。ご主人の大友良祐さんいわく「安いものほど手をかけないと美味しくならない」をモットーに、40種近い洋食を提供する。
名物は熱々の鉄板の上で炒められた豚の外ももとこんもり盛り上がった約1個分の玉ねぎ(その下にはジャガイモやにんじんも)が目を引く「スペシャル友風焼き」(¥1,200)だ。
豪快に頬張れば、しょうゆとワイン、そして黒こしょうが、豚肉の旨み、玉ねぎの甘みを引き出し、ご飯はもちろん、ビールも進む美味しさなのだ。5月以降は新玉ねぎになる予定で、さらに美味しさアップ!
この味を目当てに、週末に限らず長蛇の列ができるのも納得。飲食店が多くそろう白楽きっての名店だ。
■店舗概要
店名:キッチン友
住所:横浜市神奈川区六角橋1-7-21
TEL:045-431-1152
営業時間:12:00~LO14:00/17:30~LO20:00 ※売り切れ次第終了
定休日:水曜、木曜
席数:カウンター5席、テーブル18席
10.『ダ・ホーリー』の本格派カルボナーラ
@反町(たんまち)
マンチーニ社製のパスタ・スパゲットーニとペコリーノロマーノはイタリア産。旨さの決め手、グアンチャーレは自家製。そこにオリジナルブレンドのこしょうと濃厚な卵黄を加えて作り上げるのが、生クリーム不使用の「カルボナーラ」(¥1,956)だ。
岩堀俊彦シェフの最後の修業先であるローマの名店『Roscioli』の味を目指したもので、卵黄でまろやかになったペコリーノとグアンチャーレの塩味と旨み、コクがパスタにしっかり絡まった贅沢な味わいだ。ディナーはもちろん、週末のランチでも楽しめる。
店名の“ホーリー”は岩堀さんのニックネームで、『ダ・ホーリー』は岩堀さん“家”という意味合い。気軽に出かけて堪能したい。
■店舗概要
店名:ダ・ホーリー
住所:横浜市神奈川区反町3-19-6 浅井ビル 1F
TEL:045-595-9688
営業時間:18:00~LO22:00 ※金土日祝は11:30~14:00でランチ営業
定休日:月曜 ※月2回の不定休あり
席数:テーブル20席
11.『豚星。』の二郎インスパイア麺
@元住吉(もとすみよし)
開店から閉店まで客足が途切れない人気店。そのボリューミーな見た目も相まって、さぞこってりしているのかと思いきや……。
「豚のゲンコツ、背脂などで取るスープを一度乳化させ、その後、鶏挽肉と豚肉を加えて非乳化スープに戻します。乳化によるしっかりした旨みと非乳化によるキレある味を両立させました」(店主・大塚貴之さん)。
というように、食中も食後もしつこさを感じない。自家製のもっちりした極太麺との相性も抜群だ。
小(¥1,200)でも麺300g(茹で後500g以上!)に極厚チャーシュー2枚がのるが、もやしとキャベツが良い口直しとなって、自然と箸が進む。駅までの徒歩数分が良い腹ごなしに。
■店舗概要
店名:豚星。
住所:川崎市中原区木月4-5-20
TEL:非公開
営業時間:11:00~LO24:00
定休日:無休
席数:カウンター14席
12.『とんかつ和栗』の極厚ロースカツ
@日吉
こんがり揚がったきつね色の衣に包まれたほのかなロゼ色。肉汁できらめく分厚い断面。食欲を刺激してやまないルックスのこちらは、千葉県産の「林SFP」を使った「特上ロース定食」(¥2,200)だ。
ロース肉に粗めのパン粉を纏わせ170℃のラードで丁寧に揚げる。余熱で火が通ることも計算し、揚げ過ぎないのがポイントだ。
ロレーヌ岩塩、パキスタン岩塩、アンデスの紅塩と3種ある塩から好みのものを振るのがオススメで、ガブリと頬張れば、しっとりした肉から旨みが、脂身からは甘みが溢れ出てきて、噛むたびに頬が緩む。
日吉に集う学生はもちろん、近所の地元民でいつも賑わっている店内で、至福の体験をしてみてほしい。
■店舗概要
店名:とんかつ和栗
住所:横浜市港北区日吉本町1-20-16
TEL:045-565-9762
営業時間:11:00~LO15:00/17:00~LO20:30
定休日:不定休
席数:カウンター14席、テーブル24席
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