名店を目的に鎌倉を訪れる。そんな昨今のムーブメントを牽引する2軒が、和食の新鋭『鎌倉 北じま』とレジェンド店である中華の『イチリン ハナレ』だ。
食通たちの間で話題になり、瞬く間に予約困難店へ。“わざわざ”向かうことをむしろ喜びとする店である。
行ってみたいと思ったらすぐに予約の行動を起こすべし。この地ならではの食体験は、大人の感性を磨いてくれるはずだ。
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1.日本全国から美食家が足を運ぶ、食偏差値を向上させる白眉な和食店がある
『鎌倉 北じま』
鎌倉の日本料理店こその表現を追求し続けていく
京都の『和久傳』で16年腕を磨き、2021年5月、地元鎌倉に『鎌倉 北じま』を開業した北嶋靖憲さん。
開業から3年も経たずにプラチナシートとなったのは、北嶋さんが作り出す世界観が、ローカルガストロノミーの真理をついているからだ。
「鎌倉でしか表現できないことを提供していくのが第一。地元の食材を使い、ここでのみ伝えられる香りや味わいを表すのはもちろん、鎌倉の文化も意識しています。
毎月お料理と器がこれほど変わるのは世界中で日本だけで、日本料理は総合芸術だと思っています。なので鎌倉の文化や自然に触れて料理に還元できたら」
地の旬魚がまとう輝きは、この上なく艶やかで美しい
例えば地元漁港に刺網で入ってきたアンコウは、身は焼いて骨からとった出汁と合わせて提供。
丁寧に神経締めを施された魚の、活き活きした身質や余韻の品の良さに違いを感じるはず。
貝柱で炊いた海老芋は、見た目は質素ながら口にすれば気分が華やぐほど美味しい。
「鰻の筒焼きと炊き立てごはん」は鰻を筒状で焼いているので、中の水分量を保ったまま皮はパリッと仕上がる。
鎌倉で日本料理の奥深さや職人技を改めて知り、贅沢の概念が更新される。
最後のお抹茶まで、豊かなひとときだ。
2.閑静な住宅街に佇む趣深き邸宅で、唯一無二の癒やしを体感する
『イチリン ハナレ』
都内の食通を鎌倉遠征に向かわせたパイオニア
齋藤宏文さんが鎌倉に『イチリン ハナレ』を開業した2017年当時、築地の『東京チャイニーズ 一凛』は絶好調だった。
それでも「まったく違う場所で新しいサービスを作って、みんなの次のステージになる場所を生み出したい」と都外の鎌倉に進出。その頃の鎌倉では、1万円以上のコースは異色だった。
「最初はみんなに“高い”と言われました。でも、差別化できるし方向性がはっきりした。鎌倉は観光地なので、観光とはまた違う形で鎌倉に来る人が増えれば面白いと思いました」
齋藤さんの言葉どおり、ほどなくして都内からこの店を目がけ鎌倉に来る大人が増えていく。
洗練のヌーベルシノワは、東京とは一味違う深みがある
彼らがまず喜ぶのは、フランス外交官が住んでいた日本建築の邸宅を改装した趣深いカウンター席。
庭を前に、日本の旬の食材を活かすモダン中華のコースが始まる。
百合根の甘さにセリと唐辛子の香りを合わせるなど、洒落た組み合わせが悦に導く。
ナンプラーベースの醤油をかけたアンコウ。
名物の「よだれ鶏」は残るタレで餃子と麺を楽しむ3段活用が人気。
コース¥19,360。
酒は紹興酒の飲み比べがいい。
誰もが喜ぶカツサンド。これぞ究極のおみや!
普段港区で遊んでいる人さえも「大人の遊び」と感じる粋が、鎌倉の閑静な路地に存在する。
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