3.「無糖」に隠された秘密。ジンが引き出す本物の味わい
中村「無糖である理由は、やはり健康志向を意識してのことですか?」
町田「実は、違うんです。もちろんそうした意味合いがまったくないわけではないのですが、ジンをベース酒にしたことで、余計なものを入れなくてもおいしいレモンサワーが完成したので、糖を加える必要がなかった、というのが正解なんです」
中村「果汁感というか、レモンやグレープフルーツの味がきちんと立っているからこその、無糖なんですね」
町田「はい。ご家庭で気負うことなく飲んでいただきたかったので、シンプルな無糖にこだわりました。甘くないから、ご家庭でのおかずの炒め物や揚げ物などと合わせやすくなりますし、料理のジャンルも選ばなくなるんです。
そのためにジンも既存のものではなく『GINON』専用のものを開発しているんですよ。ジン特有のボタニカル感を強くしすぎず、果実の風味があって、最終的にバランスがよくなるよう、試作を重ねました」
中村「そうだったんですね。普通の家庭料理にも、気合をいれたごちそうにも、どんなものにも合うというのはありがたいですね」
町田「食前、食中、食後、さまざまなシーンで楽しんでいただけたら幸いです」
4. ジン×無糖×ノンストレス。名前に隠された哲学とは?
中村「『GINON』というネーミングは、どこから生まれたんですか?開発当初から決まっていたんですか?」
町田「先ほどもお話したように、イケオジ発端のお酒だったので、初めからジンを使うことが決まっていませんでした。
当初はジンのジの字もなかったので、ジンを使うことが決まってから「ジン〇〇」のように、ジンを用いた造語を山ほど作りました。
そうした中で、GINをONする+無糖(NON Sugar)でもおいしく+NON Stressな生活をとの意味合いを込めた『GINON』という名前が生まれたんです」
中村「ちょっと海外的な印象の名前で、おしゃれですよね」
町田「短い名前のほうが憶えてもらえやすいので、できるだけ単純にしたかったんです。ジンを使っていることも名前を見ればわかっていただけるので、僕たちとしてもいい名前が付けられたな、と自画自賛中です」
5.「無糖」を極める覚悟。試飲を重ねて生まれた奇跡の味
中村「新しいブランドを立ち上げるにあたって、さまざまな点でご苦労を重ねてきていらっしゃるとは思うのですが、開発過程で最も苦労された点はどこでしょう?」
町田「そうですね、やはり『無糖』にこだわったことでしょうか。無糖って、ただ砂糖を入れなければいい、というものではないんです。果汁に含まれる糖分も考慮しつつ、無糖スペックは担保しながら果実感は残せるように努力しました。
また、そもそものベース酒のポテンシャルも必要になります。そのために、試飲を重ねることになったのですが…うん、試飲がいちばん大変だったかもしれませんね」
中村「 試飲ですか?どういった点でご苦労なされたのでしょう」
町田「試飲のときは小さなプラカップで少量を飲み、味を比べるのが一般的なんです。でも『GINON』に関しては『飲み飽きない』というのもコンセプトの1つにあるため、少量ではなくお客さまと同じように飲んでみて、本当に飲み飽きないかどうかを試しました」
中村「どのくらいの量を試飲されたのですか?」
町田「配合を変えたサンプルを、2缶ずつ試飲いたしました。本製品は無糖であること、ジンを使っているため可能な限りシンプルなレシピにしていることなどから、ほんの少しの違いで味わいが変わってくるんです。
レモンとグレープフルーツの2種類があるので、通常の開発よりも、時間も手間もかかりましたが、試飲を徹底したことで間違いなくおいしいものができました」
中村「お客さまをイメージした試飲をしたからこそのおいしさなんですね」
町田「大がかりな実験でしたね」
大野「そういえば、RTDは低アルコールのものを指す場合は多いと思うんですが、『GINON』は7%と度数が少し高めですよね」
町田「これにも意味があって、氷を入れて飲んでいただくことでよりおいしくなるように調整されているんです」
中村「なるほど!氷ですか!」
大野「なんで7%なんだろう?ってずっと思ってたんですよね。答えが分かってスッキリしました。僕、RTDには必ず氷を入れるんですけど、ぜひ、氷もセット販売してください(笑)」
町田「ぜひ、氷に注いでキンキンにしたGINONのおいしさを楽しんでもらいたいです!」