2024.04.30
圧倒的にヘルシーながら、適度な脂があってすこぶるジューシー。女性が好むポイントをしっかり備える、デートの選択肢が「焼き鳥」だ。
そこに、昨今の焼き鳥トレンドを加えたら、食感度の高い女性ほど胸が高鳴る!
今回は、女性を“キュン”とさせる焼き鳥の最旬キーワードとともに、新しき話題店をご紹介。
彼女に喜ばれること必至!デートにおすすめの6軒がこちら。
【胸キュン YAKITORI KEY WORD】マリアー酎
炭火で焼く本格派の焼き鳥に旨い酒は欠かせないが、焼酎の深い味わいに合わせて焼き鳥に工夫を施し、美味しさの調和を図った店もある。
全国から選りすぐった銘酒は焼酎が中心。
個性的な造り手によるボトルも多く、それだけでも焼き鳥店としてはかなり異色だが、そのすべてを飲み放題で提供する、驚きの新店が誕生した。
目移りするほど多彩なボトルが、自由に飲める幸福を分かち合う
カウンター越しにずらりと並ぶボトルが圧巻。
焼酎だけで120銘柄がそろい、中には焼酎になじみがない人でも思わず手にとりたくなるポップなラベルも多い。
“学大”から移転し、さらに磨きがかかる店主のこだわり
「すべて国産です」と店主の中村淳一さん。
クラフトジンも含め、蒸留酒に絞った理由は「お酒が好きでよく飲みますが、毎日なら蒸留酒の方が体になじむと実感した」から。
『中村屋』は8年前に学芸大学でカジュアルな焼き鳥店として創業したが、昨年の移転を機にリニューアル。
風土が育む焼酎の多様性をもっと気軽に伝えたいと飲み放題を導入し、料理もおまかせで提供するスタイルに進化した。
大ぶりな串はどれも、風味豊かな焼酎との相性を考慮したもの
肝心の焼き鳥は鮮度重視で、現地から空輸する宮崎「霧島鶏」を使用。各串に潜んだ、焼酎が進む工夫も見逃せない。
肉の味が濃い「せせり」には粗挽き黒こしょうを強く効かせる。
その時々でアレンジを変える「つくね」ならこの日はクミンとミント、パクチーが香る。
「野菜串盛」。郡山の生産者から直送される季節の野菜は味つけをそれぞれ微調整。突き出し代わりに提供する。
すべておまかせコース(飲み放題付き/8,800円~)より。
〆の逸品
飲んだあとに沁みる「鶏スープ」。
「霧島鶏」のガラや掃除して出た端肉を、香味野菜各種とともにじっくりと煮込む。旨みが際立った滋味深い味わいだ。
お酒のセレクト同様にセンスを感じる仕上がりで、女性のテンションも上がること間違いなし。
本物同士で高め合う、焼酎と串のマリアージュにふたりで酔いしれたい。
【胸キュン YAKITORI KEY WORD】一石二鳥
焼き鳥と和食を両方楽しむだけでなく、双方に一流を求めると店選びは難しい。
しかし、和食出身の料理人がいる店ならそれが叶う。2軒分以上の満足度がそこにはあるのだ。
“鐘ヶ淵の奇跡”と称された予約困難店がリニューアル!
都心からの距離をものともせず、連日満席を続けた『鳥田中』。その店が休業を経て『酒亭 田中』として新スタイルで再始動。
より気軽に、ハイレベルな焼き鳥と和食を楽しめるようになった。
熟練の仕事を施した端正なつまみに、日本酒が何杯も進む
店主の田中惣一郎さんは料理人歴40年。ふぐ料理から和食に転身し、伝説の名店『京味』に7年勤めた。
独立後は恵比寿で和食店を営んでいたが、料理人として最後にやりたいことを考え、焼き鳥にたどり着いた。
そうして6年前に弟とコースのみの『鳥田中』を開業すると、焼き鳥と和食のクオリティが噂となり超予約困難店に。
しかし、もとより「気ままに楽しんでほしい」との思いもあり、昨年5月に酒場要素を強めた『酒亭 田中』へ刷新。19時半からはアラカルトの店とした。
天ぷらを揚げる姿から、ひと味違う風格がある。添えられる塩の1種は自家製くちこ塩で、丁寧な処理はさすが。
自家製豆腐はチーズのような濃厚さだ。
季節の「野菜天麩羅」770円。写真は春の一例でタラの芽とスミイカ、空豆。
低温調理した白レバー、砂肝、ハツが入った「低温調理刺し」880円。
美しく焼き上がった焼き鳥の類まれな弾力と、深い旨みに嘆息
「熊野地鶏」の焼き鳥に火入れするのは弟の栄司さん。
兄と同じく和食の料理人だった栄司さんは、均一に刺し、均一に焼く技術を磨き上げた職人。
ほとんどの客が注文する「5本セット」(2,200円)の一例。
右からレバー、ソリレス、赤茄子、おたふく、手羽中。
「つくねきんかん」580円。
つくねは丸く大きめに形成。きんかんは燻製にかけて焼いている。
アラカルトなら思わず全品試したくなる内容にして、つまみも焼き鳥もすべてが450円から。
〆の逸品
〆の美味しさでも有名な同店。
鰹だしに鶏スープを足した「鶏そば」880円。この日は牡蠣だしを加え、牡蠣をトッピング。
栄司さんが焼いたももを、惣一郎さんが味つけする「親子丼」880円。完璧なふわとろ食感に驚く。
日本酒の品ぞろえもパワーアップ!
日本酒は、旨みと適度なボリューム感を備える正統派銘柄を強化。
右は食中酒としての柔らかさに優れた福岡の「田中六五 純米」グラス 660円、左は料理に華やかさを添える静岡の「磯自慢 特別純米」グラス 770円。
互いの好みを探りながら過ごす鐘ヶ淵でのひと晩は、欲張りな彼女を満たす大人の遠足となる。
【胸キュン YAKITORI KEY WORD】“鳥”合わせ
手堅いのは名店だが、新しい店にも挑戦したい。そんなふたつの願望を同時に叶えるのが名店出身者の独立。
出自のある技に店主の個性が、巧みに融合する。
知る人ぞ知る元分店が、新たな地鶏とともに再始動!
感度高き大人が集っていた『鳥さわ 学芸大学』の店長が、その跡地を引き継ぐ形で独立。
山口の地鶏「長州黒かしわ」を新たな強みとして、名店で培った技術をさらに進化させている。
屋号が変わってもおなじみの人気メニューを、引き続き食べられる幸せ
人気店ながら、実は昨年に立ち退きが決まっていた『鳥さわ 学芸大学』。そこで店を買い取る一大決心をしたのが、店長だった砂田健二さんだ。
砂田さんに信頼を置くファンも多く、8割近くが常連。他系列店の話もあったが、同じ地で自身の個性を発揮して常連の行きつけを守ることにした。
新たな地鶏や本格スイーツを知る喜びは、「右サイド」にあり!
そうして誕生した『やきとり右羽。』で注目すべきは、「鳥さわ」の代名詞である「大山どり」の他に「長州黒かしわ」を採用すること。
大きめの串打ちスタイルは前店どおりで、新しい地鶏では脂の多い部位を中心に、しっかりと火入れして肉汁をとじ込めている。
「いわゆる地鶏ほど硬くなく、大きめの串打ちに合う適度な歯応えがあり、旨みのインパクトが強い」と砂田さん。
ギリギリを攻めるレア仕上げもよく焼きも、秒単位のあんばいを知る実力者こその逸品
もちろん「ささみ」など、限りなくレアめに仕上げた名物も健在だ。
女性が食べやすいよう骨を抜いた「手羽先」。
皮をパリッとさせるため、最後に炭を近づけ高温で焼き上げる。脂は驚くほどサッパリ。
レバーと卵管を重ねる「ちょうちん」。淡白な卵管にレバーのコクが加わる。
低温調理で仕上げた「レバ刺し」。濃厚ながらクリアな味わいの定番。
ストップ申告制のコースは目安7,700円~。
〆の逸品
焼きものはストップ申告制だが、「長州黒かしわ」のガラや丸鶏でとった出汁を使うラーメンと、新しく取り組むデザートのかき氷も必食なのでお腹には余裕をもたせるべし。
本格かき氷もスタート!
そんな嬉しい相乗効果が、グルメな彼女とのデートを盛り上げるはず。
「鳥さわ」で研鑽を積んだ実力者が店を継承!
店主の砂田さんは、和食を経て焼き鳥職人に転身。3年半前から「鳥さわ」に入り、2020年から学芸大学店の立ち上げを任された。
【胸キュン YAKITORI KEY WORD】鳥ッキー
こんな場所にこんな店というサプライズ。中に入れば洗練された雰囲気で、焼かれるのは鶏でなくなんと軍鶏。
想像の斜め上をいくセンスが小気味良い。
ディープな飲み屋街と思いきや、スタイリッシュな内観に驚かされる
大衆酒場がひしめく飲み屋街に、忽然と現れた期待の新星。
駅から離れるほどお洒落になるという“西荻”のセオリーを覆し、古き街並みに新陳代謝の波を起こす要になる!?
◆
ここ数年、お洒落な店も増えている西荻窪だが、古くからある駅前の飲み屋街は驚くほどディープ。
立ち寄りやすいエリアとはいえないが、新たにオープンした『焼鳥山崎』は、美食家たちの間で話題だ。
まずはその立地。猥雑な路地から階段を上ると、黒で統一したカウンターがお目見え。“西荻”らしからぬその存在感に期待値が上がる。
都心の高級店のようでいて、同級生店主ふたりの温かな接客。そのギャップも良いが、さらに焼き鳥ながらもメインの肉は軍鶏というから意表をつかれる。
鶏と思いきやその実、軍鶏。定番も希少部位も食べればわかるその違い
繊維が硬い軍鶏は火入れが難しいが、老舗の焼き鳥店で修業した店主の山崎さんは遠火の強火でじっくり焼き切ることで、弾力はあるが歯切れ良く仕上げる。
「いろんな肉を試しましたが、旨みの濃い遠州一黒軍鶏が最高」と山崎さん。その意外性がデートのスパイスとなり、味わいもいうことなし。
― 希少部位 ―
えんがわは、香ばしく塩で焼いた砂肝の外側の部位。
淡白な鶏のえんがわと異なり、軍鶏のそれは脂があるので目をつぶって食べると牛タンに近い。
ふりそでは、胸肉と手羽元の間の部位で、あっさりし過ぎず、ギトギトもしていない、程良い脂ののりが特徴。
あればラッキーな希少部位。
― 定番 ―
噛めば噛むほど旨みが湧き上がるソリレスにねぎを抱かせたねぎま。
香ばしくきつね色に焼き上げた皮のカリカリ感もアクセント。
軍鶏のささみはサイズが大きく水分が少ないので旨みが濃い。
よく火を通してもパサつかず、サクサクとした小気味良い食感。
一品料理も個性的!
厳選したワインやお洒落な一品料理もあって、ワインバーのようにも使える。
ナチュラルワインと合わせるのが至福
日本のナチュラルワインを中心にオンリスト。軍鶏の濃厚な旨みに味負けしないワインをセレクトしている。
赤、白、オレンジをグラス1杯 800円~楽しめる。ボトル 6,000円~。
〆の逸品
昭和の飲み屋街に似合わない、ハイレベルな焼き鳥店は、食べ慣れたふたりを満たす新たな切り札になるだろう。
同級生店主に聞いた!軍鶏肉の魅力
山崎智弘さん(右)と杉浦健司さん(左)は中学からの同級生。息の合ったコンビで焼き鳥は山崎さん、料理は杉浦さんが担当。
「うちで使っている遠州一黒軍鶏は、弾力のある食感と甘みのある肉質が唯一無二です」
【胸キュン YAKITORI KEY WORD】鶏焼肉
焼き鳥の最終形態に躍り出た鶏焼肉。焼肉店で鶏を頼むことはあれど、鶏のみというのは珍しい。
この新発想で、鶏肉のポジションがグレードアップ。
名店『焼肉 うし松』の新たな一手で、鶏の魅力に開眼する
人気焼肉店の新しい形態・鶏焼肉。
串を脱却したその先は、銘柄牛の如く、地鶏を最上の焼き手、最高の調理法でいただくのみだ。
◆
高級焼き鳥からのさらなる進化系として注目されているのが鶏焼肉。そのニューカマー『一鳥目 とり松』は『焼肉 うし松』が手がける新たな展開だ。
目の前で繰り広げられる肉のプレゼンが、ふたりを盛り上げる
焼肉で培ったノウハウを活かし、コースは肉のプレゼンテーションからスタート。
高級焼肉さながらの盛り込みに胸を躍らせると、すべての肉をスタッフが丁寧に焼くフルアテンドのサービスが進行する。
『焼肉 うし松』で料理長を務めた佐藤拓弥さんは、焼き鳥の名店『南青山 七鳥目』に感銘を受け、鶏の魅力に開眼。その縁から、同店とタッグを組んで鶏焼肉の世界へ。
この名店同士の奇跡のコラボにハマるリピーターが続出。
当初はコース1本のみだったが、“もっと鶏焼肉を存分に楽しみたい”という声を元に「とり松コース」が新たに誕生。
一品料理は追加オーダー必須!
同時に始まったアラカルトでは、コースには含まれない部位や一品料理を追加でき、使い勝手も向上。
「軟骨の唐揚げ」1,650円。
肉が付いたやげん軟骨を揚げ、サッとタレに絡ませる。スパイシー柚子こしょうをお好みで。
〆の逸品
コースの〆は「たまごかけご飯」。
炊き立てご飯に、「日本一こだわり卵」と地鶏節をのせ、「鴨焼きすき」で残った割下をかける。
追加料金1,200円で『南青山 七鳥目』直伝の「親子丼」に変更も可能。
肉の後はかき氷でお口直し
ラブリーな見た目のかき氷は、冬でも注文する人が多い人気の一品。
季節限定フレーバーもあり、この日は「とちおとめ」(1,650円)がオンメニュー。
港区らしくハイエンドなものがズラリ!
プレゼンテーションのワクワク感、高級感のある店内でのアテンド、オリジナリティ豊かな一品料理など、まさに高級焼肉店のような至れり尽くせり。
鶏焼肉は港区デートの新基軸となりそうだ。
【胸キュン YAKITORI KEY WORD】急成“鳥”株
多くの飲食店が苦戦していたコロナ禍に大衆焼き鳥店をオープンし、一気に人気店へと押し上げた店主がいる。
そんな店主が新たな店舗を構えて話題を集めている。
豪徳寺で話題を集める大衆店の新たな一手!
1号店の開店から、わずか3年で2号店がオープンした『焼とりダービー』。
話題の店が好きな女性には「あの人気店の2号店に行こうよ」は最高の誘い文句だ!
◆
店主の福田さんは佐賀県出身。「好きなことを仕事にしたい」と、26歳で自動車メーカーを退社。その後、福岡で修業したのち、上京。2020年、豪徳寺に『焼とりダービー』をオープンさせた。
「始めはうまくいきませんでした。でも近隣の商店や地元の方々と交流を続けるうちに、お客様も増えていきました」と語る。
この店が軌道に乗り始めた頃、下北沢在住の常連に「下北沢には大人が落ち着いて食事できる店が少ない」という話を聞く。
そこに商機を見出した福田さんは、2号店である『下北沢 焼とりダービー』を開いた。
古着店街に突如現れる剛質な黒壁に、大人焼き鳥の矜持を見る
「若者が多い下北沢は、客単価が低く騒がしいお店が多い街。そこで、あえて単価を高めに設定したり、落ち着いた外装にしたりすることで大人しか入れない店にしました」
黒を基調とした店は、確かに落ち着いた印象でデート向き。
希少種「長崎対馬地どり」を余すことなく楽しめるコースが贅沢!
さらに、対馬地鶏の血統を引く希少な「長崎対馬地どり」や、闘鶏用の薩摩鶏から生まれた「黒さつま鶏」など、九州産地鶏を厳選し、丁寧に焼き上げた串も絶品。
「お酒と一緒に楽しんでいただきたいので、あえて塩は強めに。さらに、食べ応えが出るようサイズも少し大きめです」と店主。
左上.大葉と頸の皮で巻く「せせり」は皮はパリッと、身はふわっとした食感が楽しめる。
右上.店主が一番好きだという長崎対馬地どりの「砂ずり」。
右下.玉ねぎを加えたタレでいただく「皮」。
左下.ふんわりと焼かれた「肝」。
左上.ゲランドの塩で旨みを凝縮した「抱き身(ムネ)」。
右上.皮で包まれた「ねぎま」。
右下.「季節野菜と豆腐のサラダ」。
左下.地鶏団子が入った「椀物」。
【追加串のラインナップの一例は…】
カシワ/ぼんじり/オビ/ハラミ/手羽先/豚バラ/蝦夷鹿ロースト(400円~)
〆の逸品
ゆで置きのパスタが喫茶店の味わいを彷彿とせる、モチモチの「ナポリタン」680円。
仕上げのブラックペッパーが刺激を呼び、〆なのにペロリと食べられると大人気。
九州に習って濃いめの焼酎を!
「人気店の新店に行こう」という誘い文句が使える焼き鳥店だ。
焼き鳥界の敏腕店主
福岡の焼き鳥の名店『六角堂』で修業。当時を「軍隊より厳しかった」と振り返る。修業の中で身に付けた技術は人々の心を掴んでいる。
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