2024.03.03
東京独身白書2024 Vol.25「東京カレンダーみたいな世界なんてあるわけない」。
時に人はそうつぶやく。しかし、東カレ的ライフスタイルを実践する男性は確かに存在するのだ。
本連載に登場するのは、マッチングアプリ「東カレデート」のユーザーである独身男性たち。リアルな恋愛観やプライベートの過ごし方など、意外と不鮮明だった独身男性の生態が反響を呼んでいる。
今回登場するのは、不動産会社で働くH.Kさん。特筆すべきポイントは、なんといっても輝かしい水泳の実績だ。
ハイスペック過ぎる身体能力を持つH.Kさんの人生、学生時代から現在に至るまでを、とことん追いかけた。
取材・文/山口昭子
▶前回:エルメスのシェーヌダンクル収集が趣味。放射線科医師(31歳)の結婚願望が最近、高まったワケ
1996年、新潟県生まれの27歳。高校・大学は水泳のスポーツ推薦で入学し、明治大学を卒業後、不動産会社に就職。
趣味は水泳や仕事関係の本を読むこと。よく遊びに行くエリアは新宿・下北沢・渋谷・恵比寿。彼女いない歴1年。
国体&インターハイ優勝の水泳エリートが切り開いてきた道
「学生のころは体脂肪率1桁台でした」と穏やかに微笑む。甘いルックスと優しい雰囲気が魅力的なH.Kさんは、実は華々しい水泳の経歴を持っている。
親の勧めで2歳から水泳を始めると、瞬く間にその才能が開花し、22歳まで水泳漬けの日々を送ってきた。大学時代は練習、大会、地方や海外合宿の連続で「世間でいう夏休みや冬休みはありませんでした」と語る。
そんなコンマ何秒を競う勝負の世界に身を置いてきた人間は、やはり仕事も恋愛もアグレッシブなのか!?アスリート系男子のリアルな価値観や日常に迫った。
新潟生まれ、神奈川育ちです。といっても母親が里帰り出産しただけなので、新潟にいたのはほんの少しです。
姉がスイミングに通っていたのをきっかけに、僕も2歳から水泳を始めました。
最初は水が苦手で本当にイヤイヤやっていたんですけど、小学校1年生ぐらいの時に「選手コースやらない?」と誘われて大会に出ていました。
小学校3年生ごろから全国大会にも出るようになって。週5~6日は学校終わりにスイミングスクールに通う、みたいな生活を続けていましたね。
水泳が嫌いになった時期が2回くらいあります。
小学生のころは楽しんでいたんですけど、成長期になるとタイムが伸びる人と伸びない人の差が出てくるので、中学生が最初のイヤイヤ期でしたね。
あと、中学生になると周りが部活を始めて、僕は『スラムダンク』が好きだったのでバスケ部に憧れを持つこともありました。
2回目は大学生のとき。個人的には高校まで頑張って水泳は終わりにしようと思っていたんですが、スポーツ推薦で進学したこともあって大学の4年間も続けていました。
高校1年生で国体優勝(メドレーリレー)、高校2・3年生で関東大会連覇(平泳ぎ)、高校3年生でインターハイ優勝(個人メドレー)、高校3年生で国体優勝(個人メドレー)、大学3年生で日本選手権10位(オープンウォーター)と自分なりに一生懸命やっていました。
一番緊張した試合は、大学生のころのオリンピック選考会。毎年、日本選手権に出てはいたんですけど、同じ日本選手権でもオリンピック選考会は予選から雰囲気が違って。
会場も変わらず、出ている人も毎年変わらないんですが、独特のピリついた雰囲気があるんです。言葉に表せないような緊張感がありました。
特にないんです。親は「自分のやりたいようにやればいいよ」という感じで、スパルタ教育があったわけでもなくて。自由にやらせてもらっていました。
のびのびと育ててくれたのですが、小学校の高学年のころに膝を痛めて、水泳も学校も休んでいたら親に仮病だと思われたことがあって。
「学校に行きなさい」とせっつかれ、足を引きずりながら登校したんです。そうしたら、坂道で転んで、両手両足が血だらけになったことがあります(笑)。厳しいなと思ったのはそのぐらいですね。
ほかの人よりは恋愛の青春は少ないかなと思うんですけど、やっぱり競技に注ぐ青春があるので、今思うと充実した学生生活だったなと思います。
高校時代はスポーツクラスだったので、水泳部もいればテニス部、卓球部とそれぞれの部活で大会に出て頑張っている人たちがいて。その中でお互いに刺激を受けながら、成長できる環境だったなと思います。
高校生のときは他県の人から「ファンです」と言われたり、SNS経由でメッセージをもらったり。連絡先を聞かれることはありました。
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