愛おしい人といるときは、何気ない時間が特別なものに変わる。
そして、2人の時間をよりスペシャルなものにしてくれるのが、ワインだ。
ワインには、香りと舌の記憶とともに一瞬を永遠に留めてくれる不思議な力がある。
今宵も、ボトルの前に男と女がいる。
長い年月を経て、このテーブルに辿り着いたこのワインのように、とっておきの物語が紡がれる。
▶前回:彼の家に何度訪れても、彼女になれない女。男の思わせぶりな態度に振り回された結果…
Vol.17『恋の余韻』勉(31歳)
3月中旬の日曜日。
午後になって、勉はようやくベッドから出た。窓からは春めいた日差しが差し込み、気持ちのいい休日だ。
キッチンでコーヒーを淹れながら、勉は久しぶりにInstagramを開く。
勉は、もう2年ほど投稿していないが、時々開いては友人たちの近況を確認する。......
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この記事へのコメント
まぁ、素で尽くすのが好きだから亭主関白な人と結婚してもずっと続ける!ならいいんんだけど。