「東京カレンダーみたいな世界なんてあるわけない」。
時に人はそうつぶやく。しかし、東カレ的ライフスタイルを実践する男性は確かに存在するのだ。
本連載に登場するのは、マッチングアプリ「東カレデート」のユーザーである独身男性たち。リアルな恋愛観やプライベートの過ごし方など、意外と不鮮明だった独身男性の生態が反響を呼んでいる。
今回登場するのは、大手広告代理店で働くT.Rさん。文化系のおしゃれな雰囲気を漂わせる彼は、恋もプライベートもイマドキ感が満載。
そんな令和の東京を生きる27歳のライフスタイルに接近してみた。
取材・文/山口昭子
▶前回:「車は3台持ち。ポルシェとベンツと…」365日ホテル生活の敏腕経営者(31歳)が魅力を感じる女性像
1996年生まれ、茨城県出身。
ファッション誌のキラキラした世界に憧れて大学入学と同時に上京。読者モデルなどの活動をした後、名古屋のITメガベンチャーに就職。
その後、東京のITスタートアップ企業を経て、大手広告代理店に勤めて3年目。
仕事に精を出す毎日。観葉植物と休日にする趣味が癒やし
都内の大手広告代理店に勤める27歳のT.Rさん。
仕事はバリバリと進めながら、私生活では古着を取り入れたファッションを好み、部屋には観葉植物、休日はリノベーション銭湯&サウナで疲れを癒やす、おしゃれなイマドキ男子だ。
そんな彼の経歴を紐解くと、人とは違うT.Rさんらしい生き方のスタイルが見えてきた。
好きな女性のタイプは「年上の方」と話し、マッチングアプリも上手に使いこなす。27歳、彼女いない歴1年のリアルな恋愛観をお届け。
将来、昔の自分のような小中学生を救えるようになりたい
―― ご出身は?
茨城です。読者モデルになりたいと思ったことがきっかけで上京しました。
地元は、やんちゃな人が多いような場所で。上下ジャージの服装がカッコいいみたいな世界だったんですね。
僕もそちら寄りの服を着ていたのですが、おしゃれな友達に勧められたファッション誌やヘア雑誌を読んでみたら、自分とまったく違う服を着ている人たちがキラキラしているように見えました。
僕もそちらの華やかな世界に行きたいと思ったんですよね。
―― 今は何の仕事をしている?
広告代理店でWeb広告のコンサルタントをしています。
お客様の事業を伸ばすための戦略設計や施策の提案を行う仕事です。2回の転職を経て、3社目で勤めて3年ぐらいです。
―― 新卒時はどんな仕事を?
最初に入ったのは、名古屋のIT系の会社でした。比較サイトに特化した会社で、新卒からクレーム対応などもするのですが、電話ではポジティブな声を聞くことが本当に少なくて。
社会のためになっていることが実感できず、転職を決めました。名古屋に行って1年くらいで東京に出戻りしましたね。
―― 2社目の仕事は?
東京のスタートアップ企業に入りました。
1社目で感じた、人の役に立つ仕事をしたいというのと、コロナ禍の転職だったのでコロナに左右されないような仕事をしたいというところで、オンライン営業に特化したIT系のサービス会社で働きました。
ただ、入社して1年くらいで経営難になり。社長は「みんなのことは守るから」と言ってくれたんですけど、その1週間後には「みんなの給料が払えなくなってしまった」と。
そこで、自分の力で稼げるようにならなきゃと気づかされました。
―― 仕事での今後の目標は?
今の会社は独立志向が強い人たちが集まっているので、僕も独立して自分の力で仕事を見つけて切り開いていくのが目標です。
そして過去の自分と同じように、今の生活が楽しくないなと思っている小中学生を救いたいという目標もありますね。
―― 今の会社を選んだ理由は?
小学生のころ、学校が楽しくなくてオンラインゲームにドハマリした時期があって。今の会社はその運営会社なんです。
その当時はいろいろなゲームをやっていましたね。なかでも、最初にプレイしたアバターを使ったチャットゲームで、大きな衝撃を受けました。
今まで自分の世界は小学校と家の中にしかなくて、友達もあまりいなかったけれど、オンラインを通してまったく違う人とつながれる。ゲームの中では自分のことを認めてくれる人たちがいる。
世の中はもっと広いんだなとか、自分はつまらない人間じゃないんだなって思わせてくれたのを覚えています。
―― 大学生活はどんな日々でしたか?
アルバイトをしたくなくて、それなら頭を使って稼ごうと。
またはアプリでコイン購入をすると読めます