”ハイスペック”、”高収入”、”エリート”の代名詞、外資コンサル。
そこで働く外コン女子は、様々な企業や経営者と渡り合う職業柄、必然的に美貌と知性と自立を兼ね備えた一流の女になる。
男と肩を並べて働く外コン女子・藤崎モモ(29)も、そんな一流の女のうちの1人。
恋愛市場でも引く手数多のモモだが、特定の恋人を作る気はなくて──?
外コン女子を取り巻く華やかな交友関係の中、モモと男たちの攻防戦が今、始まる!
「外コン女子は落とされない」一挙に全話おさらい!
第1話:華やかな交友関係を持つ外コン女子が、特定の彼を作らない理由
約束の金曜がやってきた。時刻は18時半。銀座の料亭に着き携帯を確認すると、真島さんからチャットが来ている。
『ごめん。会議が延びて、まだ出れそうにない。二人で始めてて』
― そうなると思ってた。
このような事態には慣れている。仕事第一なウチの会社の重役が、時間通りに来られる方が稀だ。
店に入り予約している旨を告げると、個室へと案内される。すでに「後輩の彼」は来ているようだ。
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第2話:2回目のデートで彼の家に呼ばれて、興味本位で付いて行った女。そこで意外な展開に…
ゆったりとしたランチを楽しんだあと、私たちは海岸沿いをドライブしながら丈の家へと向かった。
到着したのは、高台に建つ大きな邸宅。丈はここにひとりで住んでいるのだろうか?
車を寄せると重厚な門が開き、通り抜けるなり背後で閉まる。
家の敷地はとても広く開放的で、周りの邸宅も豪邸ばかりで距離が離れているためか、人の気配を全く感じない。
― 人混みの東京に慣れているからか、なんかドキドキしちゃうな…。
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第3話:「タクシー代出すから、もう1軒だけ付き合って」男の常套句を信用して、付いていったら…
「文也くん、お待たせ。お店の手配ありがとね。こちら、モモちゃんです」
「玲美さん!お久しぶりです。今日は先輩の仁さんと一緒にきました」
待っていたのは文也と仁。文也はいかにも女性に好かれそうな端正な顔立ちで、表情や立ち振る舞いから営業マンや商社マンのような独特の快活さを感じる。
一方、仁はがっしりと大きな体つきに、丸刈りに近い短髪といういわゆるコワモテ。日常では出会うことのなさそうな男性だ。
― 何の仕事をしている人なんだろう。
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第4話:「残業なんて嘘!」既婚でも遊びまくる外資コンサル男子。同僚女子が知る、彼らの裏の顔
「残業」なんて嘘をついて女性と楽しむ既婚者は、いくらでもいる。仕事ができる既婚の男には、余裕がある。その余裕は時として、男の魅力を増すのだ。
― 冷静な視点に立って、人と向き合うと決めたんだ。気をつけなくちゃ…。
『ありがとうございます。無事帰宅しています』
仁に手短に返事をしてLINEを閉じようとした私は、もう一件の未読メッセージに気がつく。
「え?まさか、本当に連絡が来るなんて…!」
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第5話:「この後、うちで飲まない?」なんでも話せる同期の男子に誘われた夜。1人で部屋に行くのは初めてで…
あれよあれよと仕事の話が始まる。
ブランディングを大切にしている羽賀は、サポーターの目に「監督」としての自分がどう映るかを、本当に重視しているようだ。
サッカー好きの健太郎を前に、彼はすっかり監督の顔に戻り、酔いもさめたようだった。
「モモちゃん、心配しないで。仕事を奪う気はないから。実は、俺…」
次に健太郎が口にしたのは、驚きの報告だった。
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第6話:同期の男子と一夜を過ごした翌日。彼とガールフレンドとのLINEグループに招待されて…
緑に囲まれたテラスに着席し、美しいラテアートを鑑賞していると、雄一から電話がかかってきた。
「雄一、さっきはありがとう。どうしたの?」
「それがさ…まずいことになった。モモ、ひとつ協力してほしいんだ」
話を聞くと、ガールフレンドのひとりである美樹に浮気の疑惑を持たれ、揉めているとのこと。
「昨夜、モモと一緒にいたから携帯見てなかったんだけど、美樹から何通かLINEが来てて。返事をせずにいたら、さっき電話がかかってきて…」
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第7話:就業時間後のオフィス。会議室のドアを開けたら、同僚の男女がまさかの…
― あれ、落合さん…?
落合は、私と真島の所属する事業部の長だ。上位役職者にも関わらずオープンで陽気なキャラクターで、社員から慕われている。
― 挨拶した方がいいのかな。
普段だったら迷わず声をかけるが、落合は若い女性と二人連れで、声をかけて良い状況なのか判断がつかない。私は逡巡したのちに、我慢できなくなって真島に確認をした。
「真島さん。あれって…」
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第8話:外コンで誰よりも早く昇進した女。20代でマンションまで購入した彼女が、出世できた秘密とは
― 先日の出来事の口止めだろうか?それとも、単に仕事の話だったりして…。
『入力中…』の表示から目が離せない。奈々美が私に何の用事だろう。
みぞおちのあたりがひんやりとするのを感じながら、奈々美からの次のメッセージを待つ。
しかし、私の緊張とは裏腹に、奈々美からのメッセージは無邪気なものだった。
『まだオフィスにいるかしら?さっき見かけました。今夜空いていたら、サクッとご飯でも一緒に行かない?』
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第9話:ゴルフデートにテスラで迎えにきた36歳起業家。エスコートは完璧なのに、女が幻滅したプレイ中のマナー
約束のラウンドを翌日に控えた土曜日。軽く練習でもしておこうかと思い立ち、夕方に出かける準備をしていると、着信があった。
― 橘さんだ。明日の話かな?
「はい、藤崎です」
「突然ごめんなさい。今忙しいですか」
「いえ、大丈夫です」
「明日のラウンドが楽しみで…話したくなって。もし今夜空いていたら、お肉でも食べに行きませんか。明日早いから、サクッと切り上げる感じで」
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第10話:初デートは、食べ放題の店。年収1500万の女が、「それでもイイ」と思った年下男の魅力とは
私だって、いつまでもフラフラしていたいわけではない。
20代を仕事に全力投球してきて、朝から晩まで働き、管理職に昇進したのが今年。
仕事面で一つの目標を叶えた今、やっとプライベートについて考える気になったのだ。
ところが、いざ男性と関わってみると、あまりにも不器用で中途半端な立ち振る舞いをしている自分に気がついた。
「落とされない」と決めて、冷静に色々な人と向き合ってみるのが目的だったけれど…。
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第11話:デートの2軒目の店に向かうタクシーの中。男は「そこ、右に行ってください」と、予定と違う場所に道案内し…
もし、薫の目指す先に、橘がいるのだとしたら。薫が、橘のような男になりたいのだとしたら…。
私は、その所有物のひとつになりたくはない。
薫が進もうとしている道を、私が一緒に歩くことは想像できない。
― 薫くんの思考や態度が新鮮で…。浮かれて、甘い夢見ちゃってたかもしれないな。
気持ちを切り替えてランチを済ませ、席を立とうとする。その時、近くの本棚を見ていた男性が声をかけてきた。
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第12話:どれだけ楽しい夜でも、絶対に一次会で帰宅する男…。女が見抜いた、信じられない男の目的とは
「仕事があるから」と言って、2軒目はおろか、旅行の話を少しも切り出さないうちに帰ってしまう。
正志の側の友人はそんな彼を見てもイヤな顔ひとつせず、女性陣を楽しませようとエスコートしてくれるいい人たちばかりだったのが、唯一の救いだった。
― 可愛い子を連れて行っているつもりだけど…何が気に入らないんだろう。
始めは機嫌でも損ねたのかと思ったが、正志からの誘いは変わらずに来る。その一方で、毎回正志がこの調子なので、旅行メンバーは一向に決まる気配がない。
考えあぐねた私は、ある人にメッセージを送ることにした。
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