外コン女子は落とされない Vol.5

「この後、うちで飲まない?」なんでも話せる同期の男子に誘われた夜。1人で部屋に行くのは初めてで…

◆これまでのあらすじ

大手飲料メーカーの会長・洋司にサッカーチームの監督・羽賀を紹介されたモモ。会食を終えたあと、『Mancy's Tokyo』で羽賀とふたりきりになってしまう。口説かれる雰囲気になったところで、見覚えのある男性が来店し…。

▶前回:「残業なんて嘘!」 既婚でも遊びまくる外資コンサル男子。同僚女子が知る、彼らの裏の顔


― あれって…健太郎!?

思いがけない健太郎の登場に、私は反射的に目を伏せた。健太郎は私に気がついただろうか。

私の態度の変化を察した羽賀が、不思議そうに尋ねる。

「モモちゃん、どうしたの?」

「え…と。実は、今お店に来た人が知り合いで…」

思い切ってもう一度お店の入り口に顔を向けると、健太郎がこちらを見ている。そして、目が合った。

「あれ、やっぱりモモちゃんだよね?」

私は羽賀に取られた手をやんわりとほどきながら、思わず健太郎にアイコンタクトをする。

― 意図してこういう状況なわけじゃない。健太郎ならわかってくれるはず…!

健太郎はじっと私を見つめた後、何かを察したように小さくうなずき、こちらへ近づいてきた。

「モモちゃん、こんなところで会うなんて偶然だね。

こんばんは!友人の早川健太郎です」

健太郎は、羽賀の目を見てさわやかに挨拶をした。

「はじめまして、羽賀です」

健太郎に挨拶をされた羽賀は、仕事モードに切り替わり「監督の顔」でにこやかに挨拶を返す。

「え…羽賀さん、ですか!?サッカーの?」

羽賀の笑顔がテレビで見る監督の顔と結びついたのか、健太郎は興奮気味にしゃべり始めた。

「僕、サッカー大好きなんです!お会いできて光栄です。モモちゃん、知り合いだったの?」

「今日、ご紹介いただいたの。今後一緒にお仕事できれば、ってお話していたところ」

「すごい!羨ましいよ。僕もお話聞かせてください。実はジュニアユースで数年間プレーしていて…。今はコンサルタントをしています。何かお力になれれば」

「そうなんですね、それは心強い」

あれよあれよと仕事の話が始まる。

ブランディングを大切にしている羽賀は、サポーターの目に「監督」としての自分がどう映るかを、本当に重視しているようだ。

サッカー好きの健太郎を前に、彼はすっかり監督の顔に戻り、酔いもさめたようだった。

「モモちゃん、心配しないで。仕事を奪う気はないから。実は、俺…」

次に健太郎が口にしたのは、驚きの報告だった。

この記事へのコメント

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No Name
やっぱりモモは大して仕事出来ないし話も面白くないんだね。だから口説いてやろう位にしか思われない。
羽賀と健太郎は意気投合したみたいで結果的には良かったけれど。
2023/09/19 05:1755返信1件
No Name
同期で同士なら、家に行っても普通に飲んで喋ってタクシーで帰ればいいだけじゃない!!何なん?何かされたいんか?
2023/09/19 05:1442返信2件
No Name
健太郎ネタそんな引き伸ばさないでなぜおでん屋で話さない??
2023/09/19 08:2520返信1件
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