オルガン

organ

価値観の交歓が生まれるカルチャー拠点としての飲食店。

MAKOTO KONNO 18~28歳の10年間をアメリカで過ごし、そこで飲食の仕事をスタート。カフェ、ビストロ勤務を経て0’5年『ウグイス』をオープン

三軒茶屋『ウグイス』の2号店『オルガン』が、昭和の香りが残る西荻窪駅南口の商店街にオープンした。西荻窪といえばここ最近、若い店主の店が個性を競う注目のエリアでもある。

「古いものを残したまま、変わりつつある町が好きで。『ウグイス』を出した頃の三茶もそうだった」と、オーナーシェフの紺野真さん。

「狭かったりワインの置き場所がなかったりと、お客さんや自分たちにとって不便だった部分をここでは解消できた。でも、やっていることは今までと変わりません」

その言葉通り、手間暇かけたビストロ料理はメインでも1500円前後、ワインは100%自然派。ワインだけの利用もウェルカムだ。インテリアも業者に任せず、自分たちの手で壁や床を塗り、時代も出所も違う古い家具やアートを並べた。それが違和感なく調和する様も『ウグイス』と同じ。

しっかりしたフレンチを軸に、カフェ好きも自然派ワインマニアも、さらにコアな音楽ファンからアート好きまで等しく惹きつけ、集結させてしまう磁力がある。

紺野さんの手で作られ、目や耳で選ばれたものの一部に、あるいは全部に共感する人が集まり意識を共有できるこの店。なんだかアパレルのセレクトショップみたいだ。

『オルガン』も『ウグイス』同様、ひとつのカルチャー拠点になっていくだろう。今という時代が、そんなスタイルの飲食店を求めている。

右.パテ アンクルート オルガンスタイル¥950。豚のコラーゲンがベースのジュレを流し込んだリッチな1皿 左上.炙り鯖とじゃが芋の一皿¥950は『ウグイス』開店時からの定番 左下手作りの本棚に古いジャズ雑誌や料理書などが並ぶ

右上.右下.左上.雑貨やアートは紺野さんが旅の途中で買い集めたものが中心6.厨房の様子は小さな窓から覗ける 左下.セラーに並ぶワインは全てヴァン・ナチュール

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