木野瀬凛子、31歳。
デキるオンナとして周囲から一目置かれる凛子は、実は根っからの努力型。
張り詰めた毎日を過ごす凛子には、唯一ほっとできる時間がある。
甘いひとくちをほおばる時間だ。
これは、凛子とスイーツが織りなす人生の物語。
◆これまでのあらすじ
大手広告代理店営業部に勤める木野瀬凛子、31歳。得意先の大手食品メーカー広報部・秋坂と共に買ったケーキをひとり自宅で味わっていると、突然インターホンが鳴った。
▶前回:「あなたの浮気のせいで破局したのに…」元彼が臆さず送ってきた、とんでもないLINEとは?
Vol.6 特別な夜を連れてきた、特別なサブレ
インターホンには母親が映っている。
「え、お母さん?…どうぞ」
「解錠」のボタンを押しながら、凛子は混乱した。
― なんで?
そのまま立ち尽くしていると、しばらくして玄関先のチャイムが鳴る。
駆け寄ってドアを開いてみると、母親の笑顔があった。
「久......
この記事の続きは月額プラン会員への加入、
またはアプリでコイン購入をすると読めます
またはアプリでコイン購入をすると読めます
この記事へのコメント