「私、小学校から大学までずっと同じ学校なの」
周囲からうらやまれることの多い、名門一貫校出身者。
彼らは、大人になり子どもを持つと、必ずこんな声をかけられる。
「お子さんも、同じ学校に入れるんでしょう?」「合格間違いなしでいいね」
しかし今、小学校受験は様変わりしている。縁故も、古いしきたりも、もう通用しない。
これは、令和のお受験に挑む二世受験生親子の物語。
親の七光りは、吉か凶か―?
◆これまでのあらすじ
名門一貫校出身の果奈は、息子の翼を小学校から同じ学校に入れたいと考えている。共働きでの受験準備に疲弊していた果奈だが、実母の手伝いで負担は軽くなった。しかしママ友・彩香とすれ違い、実質的な決別宣言をされてしまう。
▶前回:「俺は経営者だから…」息子の小学校受験対策に追われるなか、夫が放った見過ごせない一言
Vol.8 よそよそしいママ友
「先生、ありがとうございました。さようなら」
いつもの幼児教室の授業終わり。
子どもたちが元気な声で終わりの挨拶をすると、一番前の席に座っていた翼が、真っ先に果奈のもとに駆けてきた。
土曜日の幼児教室に彩香、アン親子が来なくなってから数ヶ月。
季節はあっという......
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この記事へのコメント
一ミクロンも共感出来ないし。