渋谷で“本気のスペイン料理”を味わえるレストラン!情熱的で陽気なデートを楽しもう

まるで現地に訪れたかのような陽気さ!渋谷で本場の味を楽しめるスペイン料理店をご存じだろうか。

日本国内でも指折りの歴史を誇り、オーナーが店に立ち続けながら、本物の美味しさを伝えてきた名店だ。

今回は、美味しくって楽しい、デートにもおすすめの一軒を紹介する!



※コロナ禍の状況につき、来店の際には店舗へお問い合わせください。


スペイン料理店『エル・カステリャーノ』は、今年で創業45周年を迎える。

246沿いのビル2階にひっそりとあるが、堂々掲げられたスペイン国旗と闘牛士を思わせる赤が目印。

今やこのエリアになくてはならないランドマークだ。

現地さながらの仄暗い空間で、本場仕込みの料理とワインを分かち合う


ムード漂う照明が現地のバルを思わせる。壁一面にみっちりと書き込まれた落書きが圧巻だ。

スタッフも全員スペイン人。本物の味わいと楽しさを求めて、夜な夜な大人が集う


壁を埋め尽くす、無数の書き込みが歴史を物語る。

今夜も満席で心地よい喧騒は不変。いつものようにテーブルをオーナーのビセンテ・ガルシアさんが回り、笑顔で冗談を飛ばしている。

「毎晩、美人なお客さんと話すからね。だから、ずっと元気」

駅から離れていても渋谷の生き字引に会いたくなる!

オーナー ビセンテ・ガルシアさん。1948年、カスティーリャ=ラ・マンチャ州トレド出身。10代の頃からホテルやバーなど飲食業に携わり、1975年、某協会の招聘により来日。1977年に今の店を開いた


御年74歳のガルシアさんが『エル・カステリャーノ』を開いたのはまだ29歳の時。

当時はまだパエリヤも一般的でなく、渋谷二丁目も駅から遠く、不便なイメージ。しかし、「美味しければお客さんは必ずくる」とガルシアさんは信じていた。

なぜなら、母国の料理に絶対的な誇りを持っていたから。

だから、味はもちろん、食べ方やマナーでも同じルールを遵守する。間違った食べ方をしたら「そんな食べ方しない」と遠慮せずに注意する。

名物オーナーに聞いた、スペイン料理の嗜み方とは?


誘って間違いないが、ルールを知らずして訪れるべからず。

ガルシアさんが押さえるべきポイントを伝授。粋にエスコートしよう。

【Rule1】生ハムは手の熱で脂を溶かしながら!

手で食べやすいサイズを心がけ、なるべく薄くスライスするのが流儀。「生ハム」1,900円


「生ハムは手で食べるのが本式。薄くスライスするから、持つと手の熱で自然と脂が溶け出すんだ。

ハモン村のものは旨みも強くて、香りもいい。指についたその味も舐めて楽しまなきゃダメ」

【Rule2】アヒージョはパンとセットでひと皿!


イワシの濃厚な出汁が、ニンニクの香味と完璧にマッチ。

「イワシのアヒージョ」1,200円。

パンは老舗の『ドンク』から。「バゲットの形でしっとりしているものを頼んでる」


「“アヒージョ”って意味、知ってる?細かいニンニクのことよ。どこも目一杯オイルを入れるけど、ニンニクとよく絡まったこれが本物。

それからこの料理は、パンと一緒じゃないと脂っこくて塩辛いだけだから成立しないの!」

【Rule3】ディナーを〆る逸品は必ず男性が取り分ける!


「パエリヤの語源は『Para Ella』=『for Her』。元々は男が作る料理だったんだよ。

だから、レストランでも男が取り分けないとマナー違反になって女性にも失礼。紳士の腕の見せ所だよ!」


スペインの家庭の味を象徴する素朴な男料理
「バレンシア風パエリヤ」


開店当初から提供する名物で米は絶対洗わず、具材の旨みを存分に吸わせるのがお約束。

ガルシアさんの故郷はウサギ、カタルーニャならイカ墨と、その土地によって具材はさまざまで、元々は週末に男性が家族に振る舞う家庭料理だった。

バレンシア風はムール貝、エビ、アサリ、チキンのいわゆるミックスパエリヤ。

お米の名産地でもあったことから、このスタイルはスペイン全土に流布。本国でも定番の取り合わせになっている。3,800円。

店の実力が表れる“オムレツ”は注文必至!


ポテトを揚げて卵と合わせるのが伝統。

「日本人のおにぎりと一緒で、スペイン人なら全員作れる」。その言葉に、絶対の自信がにじむ。

「スペインオムレツ」1,000円。

ビールやワインもスペイン産で統一!


ワインは名産地リオハをはじめ、ラ・マンチャやカタルーニャなど、全土からリストアップ。

ビールも「クルスカンポ」(700円)でそろえ、徹底している。グラス 600円、ボトル 3,800円~。

裏メニューのデザートも絶品!


アーモンド、卵、砂糖だけで作るデザートで、ガリシア地方伝統の味。

ガルシアさんにオススメを聞くと出てくる。「アーモンドケーキ」1,000円。



オーナーが守り続ける故郷の味と熱気を、大切な人と楽しんでみてはいかがだろうか。


▶このほか:恋人との記念日に訪れたい!至高の美味を堪能できる注目の和食店6選

■店舗概要
住所:渋谷区渋谷2-9-11 インテリックス青山通ビル 2F
TEL:03-3407-7197
営業時間:18:00~23:00
定休日:日曜
席数:テーブル26席、カウンター4席

今月の『東京カレンダー』は「大人は渋谷を賢く使う」特集。渋谷デートも大人が楽しめる実力派レストランならもっと楽しくなる!

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