密やかな大人のデートができる隠れ家レストラン。元麻布でフレンチの神髄に触れる

古典と最新が交差する料理は、ひと皿ごとに特別感を増していく

埋め尽くされたキャビアの下には、すっぽんのコンソメを合わせた白子入りのフランが眠る。「白い宝石」と呼ばれる冬の定番だ


クラシックなひと皿からヌーベルキュイジーヌ、分子料理やイノベーティブまで、フランス料理といえど、そのジャンルは幅広い。が、ここにその“枠”の存在は感じられない。

「自分の歴史を味わっていただく」という能勢シェフの言葉通り、44年に及ぶキャリアの中で培ったすべてを全皿に投影。

古典へのオマージュあり、遊び心に富んだ仕掛けありと、めくるめくメニューがふたりを静かに高揚させる。

世界中から選りすぐった最上の素材と、フレンチの最高峰の技術が出合った“奇跡”を共有する経験。唯一無二のフレンチが、ふたりの絆を深めていく。


「ブルターニュの青い宝石」の“青い宝石”とは、オマール海老のこと。シーズンごとに仕立てを変えて供される。


メインは、幻とも称される「萩の“見島牛”と大黒神島の先端」。

先端とは牡蠣の名前。牛肉と牡蠣というクラシックな組み合わせが、フレンチ好きにはたまらない。

時空を超えたプレゼンテーションは、ふたりの記憶に永遠に刻まれる

大人3人がかりの作業だけに、迫力も十分。アンティークならではの味わいと気高さをまとったダックプレスの存在感にも目を奪われる


秘めたる夜のクライマックスに登場するのは、19世紀から使われているアンティークのダックプレス。

オマール海老の頭や爪を白ワイン、水とともに火をかけ、最後にこれでプレスすると、抽出されるのは純度高き「ビスク」だ。

貴族たちが愛した海の旨みを、100年の時を超えて味わうという高貴な趣向に、心が揺さぶられないわけがない。

続く「アラスカ」も、今ではほぼ見かけなくなった“デセールの遺産”とも言うべき一品だ。

フレンチの真髄に触れた興奮は、店を出た後も静かに燃え続ける。熱さを帯びたふたりの夜は、きっとまだ終わらない。


能勢シェフいわく、「パティシェではなく料理人ができるデセール」という「アラスカ」。

たっぷりのメレンゲの下には、鮮やかなビーツのアイスとフレッシュトリュフが。

祝いの席の定番でも知られ、フランベ後は濃厚な甘い香りが漂い、空間を幸福感で満たす。



「こんな素敵なレストランを知ってるなんて…♡」

恋人からそんな歓喜の一言を引き出せるであろう、港区きっての大人の隠れ家である!


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