東京…特に港区は、ウソにあふれた街。
そんな港区を走る、すこし変わったタクシーがある。
ハンドルを握るのは、まさかの元・港区女子。美しい顔とスタイル。艶のある髪。なめらかな肌…。
乗客は皆、その美貌に驚き、運転席の彼女に声をかける。
けれど、彼女と話すには、ひとつルールがあった。
「せめて乗車中はウソ禁止です」
乗客たちは、隠れた本音に気づかされていく――。
▶前回:「ダメとわかっていても体が勝手に…」男に深夜に呼び出され、喜んで会いに行く女の末路
西麻布~不動前 智花と大貴を乗せて
舞香が運転するタクシーは、西麻布で、ある若い男女を乗せた。
指定された行き先は、不動前。ハンドルを右にきって外苑西通りに入ると、女性がぼそりと話し始めた。
舞香はその会話に、つい耳を傾ける――。
「私、ウソをつけないタイプなんで言いますね」
「どうしたの?......
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