2022.07.13
プロ夫婦~作られた輝き~ Vol.1『今日も綺麗なボクの相方』
慎一は、仕事へ向かう美加を会社まで送った後、その日撮った彼女の写真を自身のSNSに投稿した。
すると、瞬く間に多くの「いいね」と高いリーチを獲得する。
― よしよし…。今回も、いい感じ。
慎一が称する“相方”が、経営者兼人気読者モデルの“結城美加・通称ユキミカ”であることは、10万人を超えるフォロワーにとって周知の事実。むしろ、その半数以上が美加のファンである。
“バリキャリ美人妻と年下フォトグラファー夫”の恋人同士のような日常を、コンテンツとして楽しんでいる人々も多い。
つまり、ふたりはインフルエンサーと呼ばれる立場にいる。
『相方さん、今日もおしゃれですね』
『二人のような夫婦になるのが、私の夢です』
寄せられた多くの好意的なコメントに、慎一の頬も緩む。
大手広告代理店を後先考えず退職し、フリーカメラマンになった慎一に、多くの仕事依頼が来るようになったのもSNSのおかげだ。
今では広告案件を手掛けたり、夫婦で雑誌インタビューを受けることもある。
知名度が上がったことで、彼女の会社イメージも上昇して業績もうなぎ上りらしい。
そして、慎一は高めあう夫婦の象徴になるべく、自ら生み出した言葉で自分たち夫婦を形容していた。
◆
「お互いに作用し合って、高めあえる関係。僕ら夫婦はつまり、シナジーを体現しているんです。ネオ・シナジーなカップルというんでしょうかね」
「ネオ、シナジー…?」
取材に訪れたwebマガジンのライターは、キョトンとしている。
「シナジー、つまり互いの相乗効果によって個々の活動でも良いパフォーマンスを発揮できることで、互いにリスペクトが高まるんです。
それが、夫婦円満の極意かな。僕と彼女の新しいシナジー。要するに、“ネオ・シナジー婚“だね、って僕らは呼んでいるんです」
ライターに向けて、得意げに語る慎一。
彼の隣にいる美加の圧倒的な存在感に、ライターは突っ込むことをためらっているようだった。
共働き、核家族が一般的になってきているとはいえ、女性は男性の家に入り、家事を主に担うという昔ながらの価値観はいまだ根強い。
慎一は、広告代理店仕込みのプレゼン力を存分に発揮し、「自分たちは最先端の価値観の中を生きている」ことを積極的にアピールしする。
「では、美加さん。慎一さんが提唱される、ええと…“ネオ・シナジー婚”についてはどうお考えでしょうか」
苦し紛れに、ライターは慎一の横でニコニコしている美加に助けを求めた。
「もちろん共感しています。会社を共同経営するような感覚ですね。不満があれば、お互い納得いくまで話し合うのが、私たちのスタイルです」
「…なるほど、互いの価値観を尊重しあっているということですね」
慎一が何度も同様の説明をしたはずだが、美加の説明でライターはやっと合点がいった様子。
「やっぱり彼女にはかなわない」と、慎一は微笑んだ。
そんな平和な空気感の中だったが、次の瞬間、それを切り裂くように彼らにとって耳の痛い質問を投げかけられた。
「では、そんなおふたりが、事実婚状態のままなのはなぜでしょう?」
似たような、意味不明でぶっ飛んだ内容にはなりませんように〜。
今後の展開に期待したいけれど…
ちょっと回りくどい表現が多かったり、一分が長過ぎる、修飾語が多いetc…, その辺り改善されれば良いと思いました。
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