妻と女の境界線 Vol.5

会社に泊まったはずの夫が、見たことないスーツを着て帰ってきた。問い詰めたら…

結婚したら、“夫以外の人”に一生ときめいちゃいけないの?

優しい夫と、何不自由ない暮らしを手に入れて、“良き妻”でいようと心がけてきた。

それなのに・・・。

私は一体いつから、“妻であること”に息苦しさを感じるようになったんだろう。

◆これまでのあらすじ

気になるカフェ店員とふとしたキッカケでLINE交換し、浮かれていた麻由。しかし義母からの“孫ハラ”は日々激化していく。そんなストレスの中、夫からの夜の誘いを拒否してしまう。

▶前回:結婚3年目、夫からの誘いを断ったら…。孫を催促する義母を巻き込んでの大騒動に


喧嘩


「麻由さ、俺やおふくろの前では『子どもが欲しい』なんて言ってるけど。本音は違うんじゃないの?」

「…」

夫の言葉に、私は何も言い返せない。

義両親を自宅に招いた日。義母の“孫ハラ”や、夫が夫婦生活について義母に耳打ちしていることに、心底ウンザリした。

だから、夜、夫からの誘いを、拒絶した。すると、余計に面倒になことになってしまった。

「一体、何が不満なんだよ」

イライラと頭をかきむしる浩平。

― 仮に子どもを産んだとしても、この人と一緒に、ちゃんと育てられるのかな。

そんな不安が今、初めて頭をよぎる。

これまでは、心から「子どもが欲しい」と思っていた。というか、「子どもは当たり前につくるものだ」と考えていた。

それに、義母からも会うたびに急かされるから、「早く子どもを産んで、このストレスから解放されたい」と焦っていた。

― でも冷静に考えたら、この状況で子育てするのって、結構キツくない?

フルタイムで働いている私に、“いつでも清潔な家”と“一汁三菜”を求める亭主関白気味な夫。

車で10分程度の距離の場所に住んでいて、孫が生まれたら何かにつけて家に押しかけてきそうな義両親。

― 全然、産みたいと思えるような環境じゃないんですけど…。

怒りで赤くなっている浩平の顔を眺めながら、そんなことを考える。

「ハァ…もういい。しばらく外で頭冷やすわ」

何も返事をしない私に業を煮やしたのか、浩平はため息をついてリビングを出ていく。

玄関の扉が閉まる音が、がらんとした部屋で妙に大きく響いた。

この記事へのコメント

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No Name
浩平が嫌な奴過ぎて、なぜ離婚しようと思わないんだろうとの疑問ばかり。
2022/07/02 05:2699+返信1件
No Name
浩平の場合、浮気じゃなく実家に泊まったんじゃないのかな?
2022/07/02 05:1291返信2件
No Name
スーツはママに買ってもらったなー。
浩平、浮気出来るような男には思えない。こんなおっさんを相手にする女子いる? 明人みたいに社長とから、なそれに寄ってくる人もいるけど、エリートとは言え普通のサラリーマン。 常に清潔な環境で毎晩一汁三菜出してくれるような浮気相手はなかなかみつからないと思う。
2022/07/02 06:0575返信5件
No Name
浩平がムリすぎる。
性欲の権化・セックス断られて親に相談・子作りを親に相談して妻を責めてもらう・妻に部屋を掃除させる・一汁三菜を求める・亭主関白ぎみ・浮気の疑いあり

浩平と婚姻関係を結んでいるメリットがまるでない…
仮に離婚したとしても浮気相手が気の毒だわ。
2022/07/02 05:5854
No Name
なぜ、ホテル内のレストランにした?笑
2022/07/02 05:2331返信1件
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