2022.02.20
柳 忠之のこの12本におまかせ Vol.15“おこもり”が日常になり、お家デートの日が増えたというカップルは多いはず。
2人の間に生まれるムードが、だんだんマンネリ化しているのでは…?
そんなカップルにぜひおすすめしたい、最高にラグジュアリーなワインをご紹介!
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専門誌からライフスタイル誌まで幅広い分野の雑誌で執筆を手掛け、切れ味あるコメントに定評があるワインジャーナリスト・柳 忠之氏。
柳氏が東京カレンダーでワイン連載の担当となって4年目。ワインの勉強に日々奔走する編集・嵩倉の質問に、いつも親身になって答えてくれる。
地球温暖化が影響して、ワインの評価が急上昇
柳「おや、クラリン(編集担当の嵩倉)、ぶ厚い本開いて何してんの?あっ、それ、日本ソムリエ協会の教本じゃない?」
――今年こそ嵩倉、ワインエキスパート試験に合格しようと思いまして。柳さんの担当を務めて早4年になるのに、いまだモンテリーとモンタニーの区別がつかない体たらく。とほほ。
柳「モンテリーとモンタニーはどちらもブルゴーニュ地方の原産地呼称だけど、その区別がつけばエキスパート取れると思うぞ。」
――柳さんは教本制作者のひとりだから、全て頭に入ってますよね?
柳「いや、自分が担当しているフランス編さえあやしい。あはは。」
――ところで今月のお題目は?
柳「ピエモンテのバルベーラ。」
――オスカルとアンドレ♡
柳「それは『ベルばら』でしょ?」
――ソムリエ教本のイタリア・ピエモンテ地方を開くと、主要ブドウのトップはネッビオーロですが。
柳「ネッビオーロはバローロやバルバレスコの原料ブドウで、長期熟成型の偉大なワインを生み出すピエモンテの花形品種には間違いないけど、今、この地方で面白いのはバルベーラだと思うよ。」
ピエモンテ州の中でも、今注目のブドウ品種から生まれた1本!
「IL BOTOLO Nizza(イル・ボトロ ニッツァ)」
イタリアのピエモンテ州アスティ県、ニッツァ・モンフェッラートにあるブティックワイナリー。
ボトロはオーナーの愛犬の名前で、ラベルにもイラストが。ブラックチェリーやプラムに、カカオのフレーバーが香る。
6本420ユーロ(送料込み、約54,000円)/https://e-ponte.jp
◆
――なぜなぜ?
柳「その昔、バルベーラと言ったら、地元で飲まれる薄くてやたら酸っぱい日常ワイン用の品種だった。
それを高級ワインに変えたのが、ジャコモ・ボローニャという人物で、70年代の終わりにオークの小樽で熟成させたバルベーラを世に出して大成功。
ここまではイタリアあるあるなんだけど、さらに近年の地球温暖化がバルベーラの品種に大きな影響を与えている。
豊かになった果実味が強い酸味を包み込み、調和の取れたワインが容易に造られるようになった。」
――それでバルベーラの銘醸地は?
柳「アスティだね。日本ではアルバ産のバルベーラ・ダルバのほうがポピュラーだけど、アルバは最良の区画にネッビオーロを植えてしまうので、バルベーラのプライオリティが低い。
一方のアスティはバルベーラ発祥の地を自負しているから、この品種に最大限の力を注いでいる。ネッビオーロほど渋みが少なく、芳醇な果実味とピュアな酸味でじつにおいしい。それからもうひとつ。」
――ほう、なんでしょ?
柳「2014年にバルベーラ・ダスティからニッツァというサブゾーンが独立した。これこそキング・オブ・バルベーラだ。」
――さすがの知識。柳さん、ワインエキスパート試験の問題、こっそり教えてくださいよ〜。
バルベーラの王様には、ラグジュアリーな逸品を
これは、なんと本物の「黒トリュフ入りチョコ」。赤ワインの艶かしさや馨しい香りと実にマッチする。
20個入り36ユーロ/https://e-ponte.jp
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このチョコとワインを合わせれば、お家デートがワンランク上がること間違いなし。
スペシャルなムード演出をして、彼女を喜ばせよう!
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